2020日本精神薬学会EGUIDEワークショップ

1. ワークショップタイトル

薬剤師に治療ガイドラインは役に立つのか?
−妊娠希望うつ病症例のディスカッションを通じてガイドラインの使い方を学ぶ−

2. 開催日時

2020年8月22日(土)16:30~18:30

3. 定員

25名

4. 参加方法

事前申し込み制、Zoomを使用したオンラインワークショップ

5. 参加費用

1,000円

6. 申し込み

定員となりましたので申込みを締切ました。

7. 参加条件

①薬剤師であること(勤務先が病院、調剤薬局、企業など制限はありません)。
②オンラインワークショップに参加可能なインターネット回線があること(学会からの環境提供はありません)。
③Zoomとウェブブラウザを見ていただくことになるため、その両方が閲覧できる環境が存在すること(PCでの参加を推奨します。複数モニターがあればより快適に参加できます)。
④事前にZoomでの練習に参加できること(操作説明などを行います。日時は登録していただいたメールアドレスで案内させていただきます)。

8. 単位認定について

日本精神薬学会のワークショップ受講証明書の発行

9. 主催

EGUIDEプロジェクト(精神科診療ガイドラインの普及・教育・検証活動)

10. 座長

橋本 亮太 (国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所精神疾患病態研究部)
山田  恒 (兵庫医科大学精神科神経科学講座)

  講師/ファシリテーター

EGUIDEプロジェクトメンバー15名
飯田 仁志 (福岡大学医学部精神医学教室)
市橋 香代 (東京大学医学部附属病院 精神神経科)
小笠原一能 (名古屋大学大学院医学系研究科 精神医療学寄附講座)
柏木 宏子 (国立精神・神経医療研究センター)
菊地 紗耶 (東北大学病院 精神科)
木本啓太郎 (東海大学医学部 専門診療学系 精神科学)
小松  浩 (東北大学大学院医学系研究科精神神経学分野)
竹島 正浩 (秋田大学医学部神経運動器講座 精神科学分野)
橋本 直樹 (北海道大学大学院医学研究院神経病態学分野精神医学教室)
福本健太郎 (岩手医科大学神経精神科学講座)
古郡 規雄 (獨協医科大学 精神神経医学講座)
水野謙太郎 (社会医療法人 如月会 若草病院)
村田 篤信 (国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 精神疾患病態研究部)
山形 弘隆 (山口大学医学部 精神科神経科)
渡邊衡一郎 (杏林大学医学部精神神経科学教室)

11. 内容

薬剤師が、医師へ処方提案したり当事者に対して薬物治療に関する情報提供を行ったりする場合、診療ガイドライン(以下ガイドライン)などの科学的根拠を活用するケースは少なくありません。近年、精神科領域では薬物治療に関する様々なガイドラインが作成されており、精神科薬剤師が「薬物治療の専門家」として適正な薬物治療に貢献する際に積極的に活用することが期待されています。一方、ガイドラインは患者と医療者を支援する目的で作成された薬物治療の意思決定の判断材料であり、個々の当事者によって異なる運用がなされるものであることに留意する必要があります。つまり、「よりよい材料(ガイドライン)でおいしい料理を作るのはシェフ(医療者)の腕次第」という事になり、精神科薬剤師がガイドラインを十分に活用するためには、ガイドラインで推奨する薬物治療を正しく理解し、患者に応じて考慮すべき要因やリスクを見つけるスキルを身に着ける必要があります。またガイドラインの限界点を知ることも重要です。
2016年よりガイドラインの普及・教育・検証活動としてEGUIDEプロジェクトが実施されており、精神科領域におけるEBM(Evidence Based Medicine)の概念が、より一層普及することが予想されます。EGUIDEプロジェクトでは、これまで主に精神科医を対象にガイドライン講習を実施してきましたが、開始当初から薬剤師も講習を受講し、さらに処方データの作成に携わるなど様々な形で関与したりしています。最近ではプロジェクト内に薬剤師グループが結成され、今回、精神薬学会とEGUIDEプロジェクトのコラボレーションが実現しました。精神科薬剤師がガイドライン講習を薬剤師が受講することは、自己研鑽に止まらず、精神科チーム医療や当事者との双方向による意思決定(SDM: shared decision making)の実践による薬物治療の適正化に寄与するスキル取得につながると期待されます。
本ワークショップでは、ガイドラインとは何か、どのように使うべきかについての講義に続いて、日常診療で遭遇する臨床問題に薬剤師がどのように対応するべきかについて、うつ病の架空症例を用いて6人程度のスモールグループでディスカッションを行い、その検討結果を全体で発表し、全体ディスカッションを行います。ガイドラインの使いこなし方、その意義と限界、更にはガイドラインにはない判断の仕方を学ぶことを目的とし、答えが一つとは限らない日常診療場面について、ディスカッションを通じてお互いに意識を共有していくことができる機会を体験することを目標としています。本講習の内容は、それぞれの日常診療で医師との協働や当事者との意思決定の実践に活用いただけるものであり、興味のある方は幅広くご参加頂きたいと考えております。なお本ワークショップはZoomを用いてオンラインで開催されます。

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