ご挨拶
大会長ご挨拶

大会長 高村 昭輝
富山大学 学術研究部医学系 医学教育学講座 教授
このたび、第58回日本医学教育学会学術集会を2025年に富山県にて開催させていただく運びとなりました。歴史ある本学術集会をお迎えできますことを大変光栄に存じますとともに、皆様を富山の地にお迎えできることを心より楽しみにしております。
本大会のテーマは
「Beyond your boundaries and expectations」
といたしました。
「既存の枠を越え、想像を超える学びへ」
現代の医学教育は、単に医師を育成するという枠組みにとどまらず、社会全体の健康と福祉を見据えた広い視野を必要としています。気候変動、パンデミック、AI・ICTの急速な進展、多様化する患者ニーズ…。私たちが直面する課題は、もはや医療という枠の中だけでは完結しない複雑性を帯びています。
だからこそ、医学教育もまた、従来の専門性や制度、価値観の「境界」を超え、新たな視点を柔軟に取り入れる必要があると私たちは考えます。医療者としての専門性を土台としながらも、社会学、憲法学、経営学、さらには言語学やコミュニケーション学といった異分野の知と交わることによって、これまでにない学びと創造が生まれるはずです。
古来「越の国」と呼ばれた地・富山は、「高志(こし)の国」とも呼ばれ、まさに高い志をもって今の自分を“越える”という言葉に象徴される場所とも言えるかもしれません。自然と産業、伝統と革新、都市と地域が共存するこの地にて、多様な立場や背景を持つ参加者が集い、学び合うことで、医学教育の未来を共に描いていきたいと思います。
本大会では、基調講演・招請講演に加え、領域横断的なワークショップや対話型セッション、若手・学生参加型の企画など、多様な交流の場を用意します。医学教育に関わるすべての人にとって、既存の枠を越え、自らの期待すらも超える学びと発見の場となることを願ってやみません。
ぜひ富山の地で、皆様と熱い議論と未来志向の対話を重ねられることを楽しみにしております。
実行委員長ご挨拶

実行委員長 近藤 諭
富山大学 学術研究部医学系 医学教育学講座
第58回日本医学教育学会大会を、令和8年7月31日(金)から8月2日(日)までの三日間、富山市にて開催させていただくこととなりました。
実行委員長を務めさせていただく富山大学の近藤諭です。
実行委員一同、このように伝統のある大会を務めさせていただくことをとても光栄に感じております。また、医学教育の発展に貢献できる機会に心が躍る思いです。
さて、本大会は、医療者教育に関わるあらゆる背景の方々に広くご参加いただき、教育に関わる境界や期待の先へ進むきっかけや機会となることを目指しております。境界や期待の先へ進むことで、複雑化する困難や課題を一つずつ乗り越え、社会から信頼される医療者の育成につながると考えています。
“Beyond your boundaries and expectations”のテーマのもと、講演・ワークショップ・対話型セッションなどを通じて、本大会が医療者教育の課題や発展可能性について安心して議論を深められる場となるよう、多職種からなる実行委員会一丸となって準備を進めております。また、プログラムや会場選定などの運営に工夫を凝らし、医療者教育に関わる皆様が安心してご参加いただける環境づくりに務めてまいります。本ホームページでは、プログラム、演題登録、参加登録など情報を随時更新いたしますので、ご確認いただければ幸いです。
富山市は公共交通機関が利用しやすいコンパクトなまちであり、メイン会場である富山国際会議場から富山市内をはじめスムーズに移動が可能です。また、市街地から雄大な立山連峰を望むこともできます。本大会を通じて、学術的な交流を深めつつ、富山のすばらしい景色・文化・食などもあわせて楽しんでいただきたいと存じます。
本大会の開催にあたり、多くのみなさまからのご支援・ご協力をいただいておりますことを心から感謝いたします。
医療者教育に関わるみなさまのご参加を、富山で心よりお待ちしております。