第13回ニューロリハビリテーション学会学術集会

会長挨拶

道免 和久
兵庫医科大学リハビリテーション医学講座
道免 和久

 この度、神戸国際会議場におきまして、2022年2月12日(土) に第13回日本ニューロリハビリテーション学会(Japanese Society for Neural Repair and Neurorehabilitation、JSNRNR)学術集会を開催いたします。COVID-19感染状況を注視し、ハイブリッド開催の準備も整えつつ、可能な限りオンサイト開催メインの学術集会を目指して準備しております。JSNRNR2022は、神経系のリハビリテーション治療、神経科学や工学の臨床応用、あるいは産学官連携に関心が高い参加者が一同に会する点で、極めて重要な学会と言えます。このようなニューロリハビリテーション分野の牽引力となる学術集会を主催させて頂くことになり、まさに身が引き締まる思いです。

 私は、Pennsylvania州立大学のMark L. Latash教授およびATR人間情報通信研究所の川人光男博士のもとに留学し、バイオメカニクスとニューロサイエンス、さらに計算論的神経科学を学んできました。その頃から、長足の進歩を遂げている基礎科学を臨床応用して、患者さんに還元しなければならないと強く思っておりました。しかし、いまだその思いは十分に果たされていません。そこで、本学術集会のテーマは『本気でトランスレーション!基礎科学・工学から臨床へ』とさせて頂きました。基礎研究者、エンジニア、臨床研究者、臨床家、専門職すべてが叡智を結集して、病に苦しむ患者さんの治療への応用を目指すとき、希望の光が見えてくると強く信じております。「本気で!」という言葉に熱意を感じ取って頂ければ幸いです。

 本学術集会の参加者は、脳神経内科・外科領域の臨床家、リハビリテーション領域の医師や専門職、神経系の基礎研究者、理工学部門の研究者などを想定しており、特別講演、シンポジウム、ワークショップなど工夫して、先進的かつ魅力的なプログラムを組ませて頂きます。ランチョンセミナーのほか、前日の2月11日(金)にはワークショップの枠も確保致しました。また、海外から一流の研究者の招聘が困難な中、約10人の著名な海外研究者にオンディマンドの動画講演を予定してあります。

 ニューロリハビリテーションの牽引と臨床応用、そして普及のためには、皆様お一人お一人の力がどうしても必要です。どうぞ奮ってご参加ください。