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タイムスケジュール
・プログラム

日程表

プログラム

特別講演

特別講演1

11月11日(土)11:00-12:00/第1会場

総合的健康度指標による活力向上プログラムの開発
座長
西口 修平社会医療法人協和会 加納総合病院 名誉院長/大阪公立大学
演者
渡辺 恭良
神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科/理化学研究所生命機能科学研究センター/大阪公立大学健康科学イノベーションセンター
特別講演2

11月11日(土)15:30-16:20/第1会場

医療的ケア児の母として
座長
西本 裕紀子大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 栄養管理室
演者
野田 聖子衆議院議員
特別講演3

11月12日(日)11:00-12:00/第1会場

新型コロナウイルス感染症と免疫、栄養
座長
福尾 惠介武庫川女子大学 栄養科学研究所/生活環境学部
演者
宮坂 昌之大阪大学免疫学フロンティア研究センター

会長要請講演

11月12日(日)15:00-16:00/第3会場

AIとデジタルで変わる健康・医療
座長
位田  忍大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 臨床検査科
演者
中村 祐輔国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所
協賛:イルミナ株式会社

協会理事長講演

11月11日(土)14:00-14:30/第1会場

食へのアプローチ ーevidenceの具現化への巡礼路
座長
西本 裕紀子大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 栄養管理室
演者
多田 紀夫日本臨床栄養協会理事長、東京慈恵会医科大学

協会会長講演

11月11日(土)14:30-15:00/第1会場

“食”を制するは喜びに通ず -小児の臨床栄養管理に携わって考えること-
座長
多田 紀夫日本臨床栄養協会理事長、東京慈恵会医科大学
演者
西本 裕紀子大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 栄養管理室

学会理事長講演

11月12日(日)14:00-14:30/第1会場

臨床栄養学会への期待を乗せて
座長
新村  健兵庫医科大学 総合診療内科
演者
菅野 義彦日本臨床栄養学会 理事長/東京医科大学 腎臓内科学分野

学会会長講演

11月12日(日)14:30-15:00/第1会場

肝炎ウイルス発見により一新された肝硬変診療と臨床栄養学への波及効果
座長
菅野 義彦日本臨床栄養学会 理事長/東京医科大学 腎臓内科学分野
演者
西口 修平社会医療法人協和会 加納総合病院 名誉院長/大阪公立大学

日本臨床栄養学会2022年度優秀論文受賞講演

11月11日(日)15:00-15:20/第1会場

非小細胞肺がん患者における免疫チェックポイント阻害薬の治療効果と腸内細菌叢との関係に与える治療前の食品摂取頻度の影響
座長
脇野  修徳島大学大学院医歯薬学研究部 腎臓内科学分野
演者
田中 郁恵武庫川女子大学大学院 生活環境学研究科

教育講演

教育講演1

11月11日(土)9:00-9:30/第2会場

100年健康脳実現の課題と食育・分子栄養学からのアプローチ
座長
小山 英則兵庫医科大学医学部 糖尿病内分泌・免疫内科学
演者
益崎 裕章琉球大学 大学院医学研究科 内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座(第二内科)
教育講演2

11月11日(土)9:30-10:00/第2会場

リンと慢性腎臓病
座長
藤本 浩毅大阪公立大学医学部附属病院 栄養部
演者
竹谷  豊徳島大学大学院医歯薬学研究部 臨床食管理学分野
教育講演3

11月11日(土)10:00-10:30/第2会場

食事・栄養評価におけるメタボロミクス
座長
羽生 大記大阪公立大学 生活科学部・生活科学研究科 食・健康科学講座
演者
馬渕 良太県立広島大学 生物資源科学部 地域資源開発学科
教育講演4

11月11日(土)15:00-15:30/第2会場

代替肉・大豆たんぱく質の抗筋萎縮効果
座長
脇  昌子内閣府食品安全委員会
演者
二川  健徳島大学大学院医歯薬学研究部 生体栄養学分野/徳島大学宇宙栄養研究センター
教育講演5

11月12日(日)9:00-9:30/第2会場

急性・慢性心不全患者の多職種栄養管理
座長
宮本 恵宏国立循環器病研究センター オープンイノベーションセンター
演者
佐藤 幸人兵庫県立尼崎総合医療センター
教育講演6

11月12日(日)9:30-10:00/第2会場

生活習慣病に関連した肝疾患:食事療法を中心とした治療を含めて
座長
榎本  大大阪公立大学 肝胆膵病態内科学
演者
米田 政志五良会クリニック白金金輪
教育講演7

11月12日(日)10:00-10:30/第2会場

サルコペニアとフレイルについて
座長
西川 浩樹大阪医科薬科大学 消化器内科
演者
白木  亮JJA 岐阜厚生連 中濃厚生病院
教育講演8

11月12日(日)10:30-11:00/第2会場

成育基本法と栄養
座長
藤原 政嘉公益社団法人大阪府栄養士会 会長/大阪青山大学 名誉教授
演者
中村 丁次公益社団法人日本栄養士会 会長/神奈川県立保健福祉大学 名誉学長
教育講演9

11月12日(日)11:00-11:30/第2会場

肝硬変の栄養療法:臨床栄養学的視点から
座長
榎本 平之兵庫医科大学 消化器内科学(肝胆膵内科)
演者
竹井 謙之三重大学 名誉教授
教育講演10

11月12日(日)11:30-12:00/第2会場

プレコンセプションケア
~安心安全で健やかな妊娠・出産・産後の健康管理を支援するために
座長
位田  忍大阪府立病院機構 大阪母子医療センター 臨床検査科
演者
荒田 尚子国立成育医療研究センター 周産期・母性診療センター 母性内科

サプリメントフォーラム2023

11月11日(土)15:30-18:00/第2会場

サプリメントの源流を探る

座長
久保  明医療法人財団 百葉の会 銀座医院/東海大学医学部 医学科

座長の言葉

グーグル先生からチャットGPT、健康・医療の世界も情報進化の波にさらされている中で将来を拓くには異質の領域を統合して地道に現場に活かす努力が求められます。今回のフォーラムでは解析・成分・法律など多方面からのアプローチでサプリメントの源流を探ることにしました。
答えをだす、というよりも自らに問いかけて現場に活かすことにつながることができればと思います。
一人でも多くの方に集って頂くことを心から願っています。

「サプリメントを俯瞰する」~NR・サプリメントアドバイザーとして~)
演者
千葉 一敏一般社団法人 日本臨床栄養協会
知っておきたい統計の活用
演者
太田 晶子埼玉医科大学 医学部 社会医学
栄養成分の摂取を見きわめる
演者
矢澤 一良早稲田大学ナノ・ライフ創新研究機構 規範科学総合研究所ヘルスフード科学部門
サプリメントアップデート2023
演者
久保  明医療法人財団 百葉の会 銀座医院/東海大学医学部医学科

他学会との合同企画(日本サルコペニアフレイル学会合同シンポジウム)

11月11日(土)9:00-11:00/第1会場

サルコペニアへの総合的対策:食事運動療法と薬物治療

座長
西川 浩樹大阪医科薬科大学 消化器内科
葛谷 雅文名古屋鉄道健康保険組合 名鉄病院長/名古屋大学 名誉教授

座長の言葉

未曽有の高齢化社会の到来にあたり、本邦におけるサルコペニアの有病率は増加の一途を辿っている。サルコペニアは予後不良因子であることから、サルコペニア合併症例には速やかな対応が必要である。サルコペニア研究は近年急速に進歩しつつあり、一次性二次性を問わず、運動療法や薬物治療に対するエビデンスが集積されつつある。サルコペニア診療ガイドライン2017年版においては、サルコペニアの予防や治療にたんぱく質(1日で体重1kgあたり1.2~1.5g程度)を摂取することが推奨されている。栄養、運動、薬物の各種介入を組み合わせたサルコペニア改善効果も報告されている。本シンポジウムでは、幅広く演題を募集するが、日本臨床栄養学会学術集会であることを鑑み、特に栄養療法に関する研究結果をご報告いただき、明日からのサルコペニア診療に役立つ議論を展開したいと考えている。

一次性サルコペニア
基調講演1
佐竹 昭介国立長寿医療研究センター
二次性サルコペニア
基調講演2
西川 浩樹大阪医科薬科大学消化器内科
サルコペニア合併糖尿病患者における食事・運動療法と薬物選択
演者
杉本  研川崎医科大学総合老年医学教室
肝疾患におけるサルコペニアの予防・治療としてのVitamin Dの有用性
演者
厚川 正則日本医科大学付属病院
CKDにおけるサルコペニア対策-たんぱく質摂取量について-
演者
森  克仁大阪公立大学大学院医学研究科 腎臓病態内科学
歯科医院通院中の50歳以上男女における口腔機能と栄養素等摂取状況との関連
演者
中田 恵理子摂南大学 農学部 食品栄養学科/大阪公立大学 生活科学研究科 食栄養学分野
周術期栄養管理における適正な栄養評価の検討
演者
友野 義晴東京慈恵会医科大学附属第三病院

他学会との合同企画(日本肝臓学会合同シンポジウム)

11月11日(土)16:30-18:00/第1会場

肝硬変に対する栄養・薬物介入のcontroversy

座長
羽生 大記大阪公立大学 生活科学部・生活科学研究科 食・健康科学講座
竹井 謙之三重大学 名誉教授

座長の言葉

現在わが国の肝硬変診療は、大きな変革期にあるものと思われる。近年における抗ウイルス療法の進歩に伴い、長らく国民病とされたHBV、HCVによるウイルス性肝硬変は減少し、今後はアルコール、NAFLD、NASHなど代謝関連の成因による肝硬変が主体になって行くことが確実視されている。肝硬変に対する栄養療法としては、①分岐鎖アミノ酸補充療法、②late evening snack (LES)などが挙げられるが、これら栄養療法のエビデンスの多くは、ウイルス性肝硬変を対象に蓄積されて来たものであり、今後主体を占めると考えられるNAFLD、アルコールなどの代謝異常を背景した肝硬変に適応するか否か、未確定である。また肝硬変に伴う併存症としてサルコペニアの重要性が認識されて来ているが、その対策も未解決である。本シンポジウムでは、“背景因子に大きな変化が起きつつあるわが国の肝硬変に対する栄養療法の新たなアプローチ”に関して、斬新な提言、活発な議論を期待したい。

肝硬変に対する栄養・薬物介入の現状と課題
基調講演
吉治仁志奈良県立医科大学消化器・代謝内科
肝性脳症に対するリファキシミンの長期投与成績と安全性
 〜多施設共同研究での検討~
演者
鍛冶孝祐奈良県立医科大学 消化器・代謝内科
肝硬変患者におけるサルコペニア予防のための分岐鎖アミノ酸の補給と歩行運動の有効性
演者
多田藤政愛媛県立中央病院 消化器病センター内科
肝疾患患者においてPNIは肝機能と相関し予後規定因子となりうる
演者
松井 將太大阪医科薬科大学 内科学2
食事パターンを基にしたNAFLD患者に対する食事・栄養療法の可能性
演者
松本佳也大阪公立大学大学院生活科学研究科 食栄養学分野
肝硬変診療ガイドライン2020フローチャートに則した栄養療法の適切な効果判定時期とは?
演者
原なぎさ佐賀大学医学部附属病院肝疾患センター
浮腫と肝線維化および肝硬変予後との関連
演者
岸野恭平若草第一病院消化器内科

他学会との合同企画(日本臨床栄養代謝学会合同シンポジウム)

11月12日(日)9:00-11:00/第1会場

がんサルコペニアにおける栄養や運動の役割を改めて考え直す

座長
比企 直樹北里大学 上部消化管外科学
佐々木 章岩手医科大学 外科学講座

座長の言葉

サルコペニアは様々ながんの予後や臨床成績に負の影響を与えることが知られている。また、加齢による一次性サルコペニアに加えてがん自体とがんの治療に伴う二次性サルコペニアが進行することはがん治療に大きな弊害となる。これらに対して、栄養治療と運動療法はサルコペニアの進行を妨げ、がん治療の臨床成績を改善すると言われている。本シンポジウムではサルコペニアに対する栄養や運動の果たす役割について討議して頂きたい。

がんがもたらす二次性サルコペニア“悪液質”に対するマルチモーダルケア
演者
森  直治愛知医科大学大学院医学研究科 緩和・支持医療学
胃がん周術期における栄養療法の役割
演者
宮崎 安弘大阪急性期・総合医療センター消化器外科
がんサルコペニアにおける栄養や運動の役割を改めて考え直す
演者
若林 秀隆東京女子医科大学病院リハビリテーション科
がんサルコペニアにおける栄養ケア
演者
利光 久美子愛媛大学医学部附属病院
がんサルコペニアのメカニズムと運動の役割
演者
杉本  研川崎医科大学総合老年医学教室
大学病院の栄養サポートチームが支援の対象とするがん症例におけるリハビリテーション
演者
鷲澤 尚宏東邦大学医療センター 大森病院 栄養治療センター

他学会との合同企画(日本動脈硬化学会合同シンポジウム)

11月12日(日)15:00-17:00/第1会場

原発性脂質異常症に対する食事・栄養指導の試み

座長
石垣  泰岩手医科大学 医学部 内科学講座 糖尿病・代謝・内分泌内科分野
長井 直子大阪大学医学部附属病院 栄養マネジメント部

座長の言葉

脂質異常症の多くは、肥満や過食、メタボリックシンドロームに合併することが多く、その際の栄養指導は、総摂取エネルギーの是正を中心になされています。一方で、脂質異常症には、LDLコレステロール値が肥満を伴わないのに高い、HDLコレステロール値が極端に低い、トリグリセライド(中性脂肪)値が1000mg/dLを超えるほど高値、植物ステロールが蓄積する、またはLDLコレステロール値とトリグリセライド(中性脂肪)値が極端に低いなど、肥満や過食、メタボリックシンドロームを伴わない遺伝性の病態があり、原発性脂質異常症として区別されています。
原発性脂質異常症の治療では、もちろん薬物のみならず食事・栄養指導がとても重要なのですが、食事・栄養指導に関する前向き臨床研究の困難さなどから、ガイドラインでも個々の病態に明確に対応した食事・栄養指導の内容は示されていません。
そこで本企画では、1. 高コレステロール血症をきたす“家族性高コレステロール血症”、2高トリグリセライド(中性脂肪)血症をきたす“原発性高カイロミクロン血症”、3. 植物ステロールであるシトステロールが蓄積する“シトステロール血症”、の概要と食事、栄養指導の取り組みについて、原発性脂質異常症の症例を多く経験している施設の医師、栄養士からご紹介いただき、知識と経験の共有をしたいと考えています。

家族性高コレステロール血症とは
演者
八代  諭岩手医科大学医学部 内科学講座糖尿病・代謝・内分泌内科分野
高LDLコレステロール血症をきたす“家族性高コレステロール血症”の食事・栄養指導の取り組み
演者
森田 隆介大阪大学医学部附属病院 栄養マネジメント部 栄養管理室
高トリグリセライド(中性脂肪)血症:“原発性高カイロミクロン血症”
演者
増田 大作地方独立行政法人りんくう総合医療センター 循環器内科/先進医療開発センター/ ドクターサポートセンター/認知症ケアセンター/健康管理センター
高カイロミクロン血症症例に対する食事療法
演者
内原 真理地方独立行政法人りんくう総合医療センター 検査・栄養部門
シトステロール血症について
演者
尾松  卓大阪大学大学院医学系研究科 循環器内科
“シトステロール血症”に対する食事・栄養指導の取り組み
演者
徳澤 千恵大阪大学医学部附属病院 栄養マネジメント部栄養管理室

学会+協会合同企画

学会+協会合同企画1

11月11日(土)9:00-10:30/第3会場

サスティナブルな食育 -みんなの健康増進のために社会全体で取り組む-

座長
高橋 路子神戸大学医学部附属病院 栄養管理部/糖尿病・内分泌内科
野口 孝則上越教育大学 大学院学校教育研究科

座長の言葉

近年、子どもの食をめぐっては、発育・発達の重要な時期にありながら、栄養素摂取の偏り、朝食の欠食、小児期における肥満の増加、思春期におけるやせの増加など、問題は多様化、深刻化し、生涯にわたる健康への影響が懸念されており、臨床栄養の視点からの助言や支援が欠かせない。
本シンポジウムでは、日本臨床栄養学会と日本臨床栄養協会の会員の中でも特に幼年・学童・思春期や母子保健を専門とする医師と管理栄養士がシンポジストとして登壇し、現在の子どもや保護者へ臨床栄養の視点での食育のあり方を提示するとともに、子どもの食に関わる実践者(幼小中高教員、保育士・保育教諭、養護教諭、栄養教諭、看護師、行政職員、ボランティア等)に向けた「食を通じた子どもの健全育成とその支援」に関する最新の情報を提供する。

臨床栄養の学びは保育や教育における食育の質を高める
演者
野口 孝則上越教育大学大学院学校教育研究科
小児科医の立場から食育を考える
演者
位田  忍大阪母子医療センター臨床検査科
こどもの健康・疾患と食育 ~消化管の発達と疾患、食事や栄養摂取を考える~
演者
尾藤 祐子神戸大学大学院医学研究科 外科学講座小児外科学分野
サプリメント・健康食品について
演者
平井みどり神戸大学医学部附属病院 薬剤部
ヘルスリテラシーの涵養ために、社会全体で取り組む
演者
金子至寿佳日本赤十字社和歌山医療センター糖尿病・内分泌内科
討論会
学会+協会合同企画2

11月11日(土)15:00-16:30/第3会場

がん患者の栄養管理体制および症状別の食工夫

座長
西口 幸雄大阪市民病院機構 大阪市立総合医療センター
真壁 昇関西電力病院 疾患栄養治療センター

座長の言葉

がん治療における栄養療法は、手術や化学療法、放射線治療の支持療法として極めて重要です。また、我が国は世界で最も高齢化の進んだ国となり、担がん患者においても基礎疾患あるいはフレイル、サルコペニアの併発など複数の疾患を有することが多く、栄養管理は複雑化してきました。したがって、がんの栄養管理のみを行っても健康寿命が維持されないことが多く、併発する疾患とのなかで優先順位を考えた栄養管理を行わなければ、がんは抑制できても他疾患によって状態が重篤化することも考えられます。とくにがん治療においては、加齢のみならず腫瘍細胞を介した炎症性サイトカインや治療そのものの影響によって骨格筋量が減少する二次性サルコペニアを伴うことがあり、これにより手術や化学療法の有害事象が強く発現することが知られ、骨格筋の維持・改善は重要です。がん治療が優先された結果、ADL低下を来たしQOLが低下しては本末転倒であることから、各医療機関独自の栄養管理体制の構築がすすんでいます。このような中、種々のがん治療に伴う悪心嘔吐や下痢、便秘、口内炎、味覚異常など、食欲不振となる症状に対する栄養食事指導および入院中の食事調整介入が行われている現状です。本セッションでは、それぞれの領域別における栄養管理体制の構築の効果と、症状別の食事工夫の実際に関して議論し、本領域の栄養管理に難渋する医療者との情報共有が図られることを目的としたく存じます。

消化器がんの周術期における栄養治療の諸問題と対策
演者
岡村 明彦公益財団法人がん研究会有明病院 食道外科/栄養管理部
がん周術期栄養管理のベストプラクティス
演者
宮澤  靖東京医科大学病院 栄養管理科
がん化学療法室における栄養管理体制の効果と症状別の食工夫
演者
土屋 文美済生会横浜市東部病院 栄養部
がん化学放射線療法患者における副作用と栄養食事管理
演者
古田  雅東邦大学医療センター大森病院 栄養部
緩和医療における栄養食事ケアの現状と課題
演者
梶山  徹(公財)田附興風会医学研究所北野病院緩和ケアセンター
学会+協会合同企画3

11月11日(土)16:30-18:00/第3会場

医療的ケアが必要な児の栄養管理

座長
新宅 治夫大阪公立大学 大学院医学研究科 名誉教授
藤谷 朝実淑徳大学 看護栄養学部栄養学科

座長の言葉

「医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律」が成立し、全国で約2万人の医療的ケア(経管栄養や人工呼吸器、たんの吸引など)の必要な児(医ケア児)の在宅医療が地域の中で整備されようとしている。これら整備の中で、小児の発育や疾患を理解した小児専門管理栄養士の育成や在宅訪問栄養管理なども求められている。医ケア児は、微量元素(セレンや銅など)やカルニチンなどの栄養素欠乏のほか、胃食道逆流症、イレウス、下痢や便秘、吞気症、ダンピング症候群なども頻度の高い消化器疾患への対応などに加え、家族も含めたQOL維持などを考慮した栄養管理が求められる。本セッションでは、「エビデンスに基づく臨床栄養学の創造」として重症心身障がい児者のエネルギー消費量について客観的定量的な評価法や胃瘻からのミキサー食注入など、様々な病態の医ケア児の栄養管理の課題を整理し「”食”を制するは喜びに通ず」解決策を議論したい。

医療的ケア児支援法について野田聖子議員の特別講演を受けて
オープニングトーク
位田  忍大阪府立病院機構 大阪母子医療センター臨床検査科
胃瘻造設患者におけるミキサー食の導入状況
演者
鈴木 恭子静岡県立こども病院 栄養管理室
長期療養の小児における食の多様性(DDS)
演者
田中 紀子神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学研究科 保健福祉学専攻 博士前期課程 栄養領域/神奈川県立こども医療センター 医療技術部 栄養管理科
重症心身障害児(者)におけるエネルギー代謝の実際
演者
服部妙香大阪公立大学大学院医学研究科 発達小児医学
学会+協会合同企画4

11月12日(日)9:00-10:30/第3会場

在宅療養者に対する支援の課題
~医師・管理栄養士・看護師・薬剤師がコラボすると何ができるか?~

座長
福尾 惠介武庫川女子大学 栄養科学研究所/生活環境学部
岡田  浩和歌山県立医科大学 薬学部 社会健康医学系専攻 健康情報学分野

座長の言葉

わが国では、75歳以上人口の増加とともに、在宅医療のニーズがますます増加しつつあります。厚生労働省の報告書によると、在宅医療では地域が一体となり、退院支援、日常の療養支援、患者の急変時の対応、患者が希望する場所での看取りなどの体制構築が必要であると示されていますが、これらの体制を構築するためには、複数の専門職が関わる多職種連携が必須です。
特に、高齢患者では、本来の疾患に加えて、認知症や転倒などの老年症候群や一人暮らしなど、複数の問題が重層化して存在することが多く、一つの専門職のみで対応することは非常に困難です。しかし、複数の専門職が関われば関わるほど、連携をとることが困難になることも事実です。では、地域での多職種間連携による在宅医療体制を構築する上で、現在どのような課題が存在するのでしょうか?本シンポジウムでは、実際の連携事例をもとに、これらの課題について考え、解決策を探りたいと思います。

保険薬局における薬局薬剤師と管理栄養士の関わり
演者
宇都宮 励子一般社団法人 大阪ファルマプラン
薬局で薬剤師とスタッフで地域住民の健康を支えるには?
演者
岡田  浩和歌山県立医科大学 薬学部 社会・薬局薬学
多職種で支える在宅療養者の栄養・食・暮らし
演者
時岡 奈穂子特定非営利活動法人はみんぐ南河内機能強化型認定栄養ケア・ステーション からふる
在宅栄養管理体制の構築を目指した管理栄養士と訪問看護ステーションとの協働の試み
演者
辻  多重子大阪青山大学 健康栄養学部健康栄養学科
学会+協会合同企画5

11月12日(日)16:00-17:30/第3会場

腎不全の薬物治療の進展の中で食事療法を改めて考える

座長
菅野 義彦日本臨床栄養学会 理事長/東京医科大学 腎臓内科学分野
早川 麻理子名古屋経済大学 人間生活科学部 管理栄養学科

座長の言葉

たんぱく制限食以外に治療法がなく、「治らない疾患」の代表格であった慢性腎不全が2002年に慢性腎臓病と名称を変えて定義を定めたことにより、エビデンスが蓄積して腎機能低下による生活機能低下を防ぐことが可能になりつつある。本セッションでは慢性腎臓病診療における薬物療法の進歩について理解を深めたのちに、そのうえで必要な食事療法の内容を検討したい。腎疾患に詳しくない医療者が画一的にたんぱく制限食を勧めるのではなく、患者に本当に必要な介入をどのように判断するかを考える時間になればと考えている。

薬物治療の進展とCKDにおける高カリウム血症対策
演者
森  克仁大阪公立大学大学院医学研究科腎臓病態内科学
腎臓を保護するとは?
演者
菅野 義彦日本臨床栄養学会 理事長/東京医科大学 腎臓内科学分野
ナトリウム/カリウム摂取比から考える食事療法
演者
武政 睦子川崎医療福祉大学 臨床栄養学科
地域社会における外来栄養食事指導の役割と方法
演者
安原 幹成中国学園大学 現代生活学部 人間栄養学科

シンポジウム

シンポジウム1

11月11日(土)10:30-12:00/第2会場

糖尿病、肥満症の食事・栄養療法を再考する
-高齢化、合併症、サルコペニアをふまえて-

座長
小山 英則兵庫医科大学医学部 糖尿病内分泌・免疫内科学
福井 道明京都府立医科大学 大学院医学研究科 内分泌・代謝内科学

座長の言葉

糖尿病、肥満症などの代謝性疾患における食事・栄養療法は、治療・管理戦略の中心的役割を担っている。また摂食行動の科学的理解も進み、栄養療法の実践に大きな影響を与えてきている。一方、新たな糖尿病治療薬・肥満症治療薬の登場、高齢化、サルコペニア、認知症など、食事・栄養療法の考え方を取り巻く環境は益々複雑化している。本シンポジウムでは、栄養療法の近年の科学的進歩に加えて、高齢化など複雑な社会的変化の中で、栄養療法の位置づけをどのように考えるのか、この領域の第一人者をシンポジストに迎え、代謝性疾患の管理における栄養療法を再考してみたい。

サルコペニアと栄養
演者
濱口 真英京都府立医科大学大学院医学研究科内分泌・代謝内科学
血糖変動と栄養
演者
楠  宜樹兵庫医科大学医学部糖尿病内分泌・免疫内科学
高齢者における肥満、糖尿病栄養管理の注意点
演者
新村  健兵庫医科大学医学部内科学総合診療科学
脳科学から見た糖尿病・肥満症の食事・栄養サポート:最近の研究動向と近未来展望
演者
益崎 裕章琉球大学大学院 医学研究科内分泌代謝・血液・膠原病内科学講座(第二内科)
シンポジウム2

11月11日(土)10:30-12:00/第3会場

微量元素と各種疾患~傾向と対策~

座長
森山 光彦医療法人三慶会 指扇療養病院
加藤 昌彦椙山女学園大学 大学院生活科学研究科

座長の言葉

ヒトを構成する元素のうち、含有量が鉄よりも少ない、いわゆる微量元素は、わずか0.7%に過ぎませんが、各種酵素等の構成成分として重要な働きを担っています。我が国の健常者においては、微量元素の過不足が生じることはほとんど見られない一方、各種疾患、あるいは治療や経腸栄養法、静脈栄養法などによる栄養管理では、微量元素の過不足を生じ、臨床的に見過ごせない問題となっています。また、最近のトピックスの一つであるサルコペニアやフレイルと微量元素の関連も徐々に明らかにされつつあります。
そこで、本シンポジウムでは、微量元素と各種疾患との関連性、その傾向と対策について、多くの先生方に、ご自身の経験等を踏まえて発表・議論いただき、微量元素への理解を深めていただきたいと考えています。多くの演題応募と、ご参加を期待しております。

消化管における亜鉛吸収の調節
基調講演
神戸 大朋京都大学 生命科学研究科
味覚障害と亜鉛の関わり
演者
田中 真琴東京都立広尾病院耳鼻咽喉科/日本大学医学部耳鼻咽喉・頭頸部外科学分野
小児の栄養管理における微量元素の諸問題
演者
上原 秀一郎日本大学医学部外科学系小児外科学分野
肝硬変における微量元素異常〜亜鉛欠乏症を中心に〜
演者
清水 雅仁岐阜大学大学院 消化器内科学
MAFLDと低亜鉛血症
演者
後  昴佑大阪医科薬科大学 消化器内科
微量元素の過剰摂取
特別発言
吉田 宗弘関西大学化学生命工学部
シンポジウム3

11月11日(土)10:30-12:00/第4会場

最近話題の食物アレルギー

座長
高増 哲也神奈川県立こども医療センター アレルギー科
原 正美京都光華女子大学 健康栄養学科

座長の言葉

食物アレルギーは本来生きるために必要不可欠な食物に対して、免疫反応を引き起こす現象である。食べることは生活の根幹をなしているため、食物アレルギーがあることは生活に制限が生じ、日々困難に直面することになる。それと同時に、栄養面での配慮も必要となる。このシンポジウムでは、特に最近話題となっている食物アレルギーについてとりあげる。まず一般的な食物アレルギーについて、その対処法、注意点、そして予防について話題となっていることを紹介いただく。次に最近急速に発症が増加している、卵黄による消化管アレルギー、木の実類アレルギーについて、解説をいただく。食物アレルギーについての最新の知識についてブラッシュアップしていただきたい。そして最後に、管理栄養士が現場で必要となるポイントについても解説をいただく。日々の診療に役立てられる情報を得ていただけるものと思う。

一般的な食物アレルギー
演者
田知 本寛東京慈恵医科大学 小児科学講座
消化管アレルギー — 総論と卵黄FPIES —
演者
山田 佳之東海大学医学部 総合診療学系 小児科学
ナッツ類アレルギーの診断・管理
演者
佐藤 さくら国立病院機構相模原病院臨床研究センター
保育、学校現場等での食物アレルギー対応の実際
演者
長谷川 実穂昭和大学医学部小児科学講座
シンポジウム4

11月11日(土)16:30-18:30/第4会場

抗疲労・健康増進ソリューション

座長
水野  敬神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科/大阪公立大学健康科学イノベーションセンター/理化学研究所生命機能科学研究センター
片岡 洋祐神戸大学 大学院 科学技術イノベーション研究科

座長の言葉

10万人を対象とした調査研究において、47%の人々が6か月間以上続く慢性疲労状態にあることが報告されています。慢性疲労克服や健康寿命の延伸のために、抗疲労や健康増進に資する食品や飲料の機能性に着目したソリューション開発研究が、介入臨床試験の手法だけでなく分子・機能イメージングの方法論も活用して進められています。本シンポジウムにおいては、疲労や健康度の多様な評価法や抗疲労・健康増進ソリューションの効果について幅広い視点で議論したいと考えています。

ビタミンDの健康との関り及びビタミンDを通じた健康増進のためのツール開発について
演者
桒原 晶子大阪公立大学大学院生活科学研究科
ダークチョコレートの健康増進効果に資する可能性:認知機能と脳活動からの検討
演者
佐々木 章宏大阪公立大学 健康科学イノベーションセンター/理化学研究所 生命機能科学研究センター
抗疲労・健康増進ソリューション研究への探索的アプローチ
演者
渡辺 恭良神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科/大阪公立大学健康科学イノベーションセンター/理化学研究所生命機能科学研究センター
酒粕エキスおよび含有単一成分による抗炎症活性およびヒト気分改善効果に関する研究
演者
田村 泰久大阪大谷大学・薬学部・臨床薬理学講座/神戸大学大学院/理化学研究所・生命機能科学研究センター
シンポジウム5

11月12日(日)9:00-10:30/第4会場

プロバイオティクスによる疾患制御/疾患予防

座長
大谷 直子大阪公立大学 大学院医学研究科 分子生体医学講座 病態生理学
結束 貴臣国際医療福祉大学成田病院 緩和医療科・消化器内科

座長の言葉

近年、次世代シーケンサーの開発により急速に腸内細菌の解析が進歩し、各疾患領域においても基礎から臨床まで多くのエビデンスがでてきた。プロバイオティクスの効果もこれまで基礎研究で多く蓄積されてきたが、最近は、ランダム化比較試験など質の高い臨床研究によって有効性や安全性の評価をされている。プロバイオティクスは安全に使用できる食品または薬剤であり、臨床現場でも重宝されている。本セッションでは、将来の医療に対するプロバイオティクスの可能性を基礎研究から臨床研究まで幅広く最新の知見をディスカッションできる場となることを期待する。

腸内環境を標的とした非アルコール性脂肪肝疾患に対する新規治療開発
演者
結束 貴臣国際医療福祉大学成田病院 緩和医療科
腸肝軸を介した原発性硬化性胆管炎の進展機序と腸内細菌を標的とした治療戦略
演者
中本 伸宏慶應義塾大学医学部 消化器内科
便プロテオーム解析を用いた新たなプロバイオティクスの探索と腸内細菌叢の新知見
演者
渡辺 栄一郎群馬県立小児医療センター 外科/東京大学 小児外科
食道癌周術期のシンバイオティクスによる腸内細菌叢制御
演者
田中 晃司大阪大学大学院医学系研究科外科学講座 消化器外科学
運動による代謝変化を介したNASH関連肝がん抑制機構
演者
山岸 良多大阪公立大学大学院医学研究科病態生理学
潰瘍性大腸炎患者における栄養素・食事と腸内細菌組成の関係
演者
岡山 和代東京山手メディカルセンター
協賛:株式会社ヤクルト本社
シンポジウム6

11月12日(日)10:30-12:00/第3会場

臨床におけるNSTの有用性について

座長
山中 英治社会医療法人若弘会 若草第一病院 外科
原  直樹社会医療法人協和会 加納総合病院

座長の言葉

NST(栄養サポートチーム)はチーム医療の草分けであり、日本に導入されてすでに20年以上になる。その後栄養に関するチーム医療に数々の診療報酬加算が認められるようになったのは、臨床における有用性が認められたからであると思われる。NST活動は栄養の専門家である管理栄養士が厨房から病棟へと活躍の場を広げる機会にもなった。
このシンポジウムでは臨床現場のNSTの中心メンバーとして活動してきた、医師、看護師、管理栄養士の各職種の栄養治療のエキスパートが、NSTの成果と臨床における有用性についての実践経験の発表と、今後の展望も踏まえたディスカッションを行い、参加者にはNST活動のさらなる発展と活性化を促したい。

日本のチーム医療とタスクシェアはNSTから始まった
基調講演
山中 英治社会医療法人若弘会 若草第一病院 外科
急性期病院にNSTは必要か?
演者
清水 敦哉済生会松阪総合病院 内科
看護管理者から見るNSTの有用性
演者
矢吹 浩子医療法人社団蘇生会 蘇生会総合病院
専門性に特化した栄養管理による当院のNSTについて
演者
服部 俊一 大阪公立大学医学部附属病院 栄養部
水泡性類天疱瘡患者の2度の入院に対してNSTの継続的な介入が奏功した症例
演者
赤池 聡子大阪市総合医療センター栄養部
当院の療養型病棟における新型コロナ感染時のNSTの有用性について
演者
小田 悠里名社会医療法人協和会 加納総合病院 栄養科
協賛:医療法人若弘会
シンポジウム7

11月12日(日)15:00-16:30/第2会場

栄養指導におけるサルコペニア評価の重要性

座長
榎本 平之兵庫医科大学 消化器内科学(肝胆膵内科)
白木  亮JA 岐阜厚生連 中濃厚生病院 消化器内科

座長の言葉

サルコペニアは、加齢に伴う筋肉量の減少としての概念で始まったが、その後各種の疾患に伴い二次性にも生じうることが明らかとなった。そして現在では、サルコペニアの合併は、多くの疾患やその治療経過の悪化をもたらす要因として認識されている。したがって栄養指導において、サルコペニアに関する評価は重要である。一方でサルコペニアの診断には多くの手法が存在し、人種差などの要素もあって絶対的な基準は定まっていない。本シンポジウムでは、種々の手法によるサルコペニアの評価とその成績を御呈示いただき、臨床的な有用性や評価方法の特性などについて議論したい。

当院におけるSARC-Fの研究成果について
演者
後  昴佑大阪医科薬科大学 消化器内科
CTのデータを用いた肝疾患におけるサルコペニア評価の意義
演者
華井 竜徳岐阜大学大学院 消化器内科学
Phase Angleを用いた慢性肝疾患患者に伴うサルコペニア評価に関する検討
演者
元山 宏行大阪公立大学大学院 医学研究科 肝胆膵病態内科学
筋肉を簡便に定量評価する方法としてのBIAの有用性
演者
山田 陽介国立研究開発法人医薬基盤・健康・栄養研究所
協賛:株式会社タニタ
シンポジウム8

11月12日(日)16:00-17:30/第4会場

臨床分野における管理栄養士に必要なスキルと卒後教育の在り方

座長
多田 紀夫日本臨床栄養協会理事長、東京慈恵会医科大学
小松 龍史同志社女子大学 名誉教授

座長の言葉

管理栄養士に期待されることは、患者に寄り添い、付帯する嗜好、嚥下状態、生活条件などの情報を整理し、栄養食事箋に書かれた摂取エネルギーや栄養素をそれぞれの地域、季節の中で入手可能な食材に置換え、料理を介して食事として患者に提供・指導することです。そこには「栄養診断」をもとに治療に進む「栄養介入」というスキルが必要です。管理栄養士として当たり前のこうしたスキルを発揮したのちの成果を辿ることも重要です。栄養学における最新のエビデンスの習得と同時に「行動変容を促すスキル」「他業種とのコミュニケーションスキル」なども求められます。そして、臨床における栄養食事療法の重要性が認識される中で獲得した「早期栄養管理加算」、「周術期栄養管理実施加算」、「入院栄養管理体制加算」などを確実に加算にするため、卒後教育にいかに取組むかも求められています。本セッションでそれぞれの現状を辿り、その具現性に肉薄頂きたい。

管理栄養士に求められるスキルと人材育成 -特定機能病院を中心に-
演者
利光 久美子全国国立大学病院栄養部門会議/愛媛大学医学部附属病院
重症患者の早期栄養介入管理において管理栄養士に求められるスキル
演者
林   衛日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第一病院医療技術部 栄養課
管理栄養士業務の急拡大にいかに取り組むべきか -回復期病棟専任管理栄養士の立場から-
演者
嶋津 さゆり熊本リハビリテーション病院 サルコペニア・低栄養研究センター

パネルディスカッション

11月12日(日)16:00-17:30/第4会場

患者の食のQOL向上を考える

座長
鷲澤 尚宏東邦大学医学部東邦大学医療センター大森病院 臨床支援室栄養治療センター
藤本 浩毅大阪公立大学医学部附属病院 栄養部

座長の言葉

「食べる」という行為はQOLに大きく影響します。当セッションでは、「患者の食のQOL向上を考える」をテーマにしており、終末期患者のQOLを向上させるために何ができるのかを中心にパネリストの皆さんと議論してみたいと思います。疾患によって自由な摂食が阻害されてしまった患者は人工的水分・栄養補給法(artificial hydration and nutrition : AHN)が行われますが、可能な範囲で「食べる」ことを継続することがQOLにどのような影響があるのか、食を通じて終末期の患者と関わった取り組みのある方は、是非ご発表いただき、活発がご議論をお願いいたします。

食事に関連するQOLの評価
基調講演
鈴鴨 よしみ東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野
管理栄養士の病棟配置が叶えた急性期~在宅を繋ぐ食支援
演者
山中 美緒済済生会吹田病院 栄養科
急性期病院における緩和ケアの食事の取り組みについて
演者
脇谷 智美兵庫県立尼崎総合医療センター 栄養管理部
AYA世代がん患者における終末期の食事管理
演者
渡辺 紗弥佳近畿大学病院 栄養部
綜合討論

ワークショップ

11月12日(日)10:30-12:00/第4会場

食事療養費の現状、栄養管理はサスティナブルか?

座長
脇 昌子内閣府食品安全委員会
鞍田 三貴武庫川女子大学 食物栄養科学部 食物栄養学科

座長の言葉

入院時食事療養費が1994年に制度化され、一日1900円とされて以来29年間、設定金額はほぼ据え置かれたままで、現在640円/食(1920円/日・人件費・光熱費込み)である。そして患者の標準負担額は増えつづけている。この間に消費税、物価、人件費は大幅に増加した。中医協議会の2017年の報告では、病院給食は運営形態にかかわらず赤字であったが、それ以降の新型コロナウイルス禍やウクライナ情勢によるサプライチェーンの混乱などにより、現在はさらに赤字が増えていることは明らかである。
厚労省は「病院食は医療の一貫として提供されるべきものであり、それぞれの患者の病状に応じて必要とする栄養量が与えられ、食事の質の向上と患者サービスの改善を目指して行われるべき」としており、NSTや摂食嚥下、ICU早期栄養介入など様々なチームの推進し、チームによる診療加算を次々と新設している。またチーム医療など高度な診療においては特殊食品や経腸栄養剤など高額な食品の提供がしばしば求められる。サルコペニアやフレイルを予防せよと言われるが、現状況の食事療養費のままで、適切な食事や栄養剤を医療の一貫として提供し続けられるのか。
本セッションは参加型とし、この食費療養費制度下の問題点についてみなさんの声を形にしたい。

大阪市内民間小規模急性期病院の入院時食事療養費の現状と問題点~直営給食~
演者
山本 亜衣子医療法人 永寿会 福島病院 栄養科
地方公的総合病院の入院時食事療養費の現実と課題~委託給食~
演者
表  順子国立病院機構南和歌山医療センター

日本病院調理師協会ジョイントシンポジウム

11月12日(日)15:00-16:00/第5会場

安全で美味しく治療効果の高い食事提供を目指して(第5弾)
〜病院調理師の高度な専門調理の知識・技術を治療に活かす〜

座長
古畑 公聖徳大学 人間栄養学部
野口 孝則上越教育大学大学院 学校教育研究科 臨床・健康教育学系

座長の言葉

近年、医療や介護における食事の役割が高まり、専門職としての病院調理師が注目されている。
特に、対象者の個々の状態にあわせた栄養補給(形態調整食や嚥下調整食など)とともに、生活や喜びを実感できる食事(行事食、出産祝い膳など)の提供や、患者及びその家族に向けた料理講習会の実施など、食事・食生活の支援において病院調理師の高い専門性が必要である。
本シンポジウムでは、今後の病院調理師のさらなる活躍の可能性を探るべく、学校、保育、介護などの職域での実践事例と比較しながら「治療効果を高める病院給食」について議論を深めていきたい。

臨床栄養における「食育」 ~病院調理師と管理栄養士がともに目指す未来~
演者
野口 孝則上越教育大学大学院学校教育研究科 臨床・健康教育学系
当院栄養科における病院調理師の役割と専門調理の技術
演者
宮原 明哲一般社団法人日本病院調理師協会
病院調理師が臨床栄養の現場で果たす役割 ~患者と向き合い感じるやりがい~
演者
内記 リエ一般社団法人日本病院調理師協会

共催セミナー(ランチョンセミナー他)

ランチョンセミナー1

11月11日(土)12:15-13:15 /第1会場

C型慢性肝炎・肝硬変の克服をめざして
  〜 抗ウイルス療法と栄養療法 〜

座長
榎本  大大阪公立大学大学院医学研究科 肝胆膵病態内科学
演者
清水 雅仁岐阜大学大学院医学系研究科 消化器内科学

共催:アッヴィ合同会社

ランチョンセミナー2

11月11日(土)12:15-13:15 /第2会場

栄養の深化と展望 ~ 介護施設における栄養士の役割を中心として

座長
久保  明医療法人財団 百葉の会 銀座医院/東海大学医学部医学科

挨拶
湖山 泰成湖山医療福祉グループ代表
災害時での具体的な援助事例について
演者
石井 大介クックデリ株式会社
大野 翔子クックデリ株式会社
災害・感染時の食事支援について
演者
小松 順子湖山医療福祉グループ経営理事
東京都港区いきいきプラザの取り組み 元気なご老人にどう関わるか
演者
徳永 有光子湖山医療福祉グループ
美味しく感じる“場”作り 栄養・嚥下だけではない美味しさの場の提供
演者
小林 雅子湖山医療福祉グループ
食に対しての多職種との認識の共有について 多職種連携について
演者
三浦 吾郎湖山医療福祉グループ
管理栄養士というキャリアと苦悩 栄養士よ表舞台に 組織マネジメントとは
演者
木村 亜希子湖山医療福祉グループ

共催:湖山医療福祉グループ

ランチョンセミナー3

11月11日(土)12:15-13:15 /第3会場

肝硬変の栄養治療~陥りがちなピットフォールとその対策~

座長
西口 修平社会医療法人協和会 加納総合病院 名誉院長/大阪公立大学
演者
片山 和宏市立貝塚病院

共催:ノーベルファーマ株式会社

ランチョンセミナー4

11月11日(土)12:15-13:15 /第4会場

ロート製薬 食への取り組み~グロビン蛋白分解物 編~

座長
古畑 公聖徳大学 人間栄養学部
演者
真沢 和良ロート製薬株式会社
湯浅 翔平ロート製薬株式会社

共催:ロート製薬株式会社

イブニングセミナー

11月11日(土)18:00-19:00 /第2会場

肝疾患診療の最近の話題 ~栄養療法の重要性を含めて~

座長
西川 浩樹大阪医科薬科大学 内科学Ⅱ教室 主任教授
演者
相方 浩県立広島病院 消化器内科 部長

共催:中外製薬株式会社

ランチョンセミナー5

11月12日(土)12:15-13:15 /第2会場

短腸症候群の栄養管理と薬物治療

座長
中村 志郎大阪医科薬科大学 第二内科
成人短腸症候群の食事療法
演者
一丸 智美藤田医科大学病院 食養部
クローン病由来の短腸症候群患者さんにおけるQOL向上を目指した治療について
演者
酒匂 美奈子JCHO 東京山手メディカルセンター 炎症性腸疾患内科

共催:武田薬品工業株式会社

ランチョンセミナー6

11月12日(土)12:15-13:15 /第3会場

栄養療法と腸内フローラ

座長
新﨑 信一郎兵庫医科大学 消化器内科学講座
演者
佐々木 雅也甲南女子大学医療栄養学部 医療栄養学科/滋賀医科大学

共催:ミヤリサン製薬株式会社

ランチョンセミナー7

11月12日(土)12:15-13:15 /第4会場

炭酸水も含めた個別健康最大化ソリューション研究の取組

座長
中富 康仁ナカトミファティーグケアクリニック
演者
水野  敬大神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科/大阪公立大学健康科学イノベーションセンター/理化学研究所生命機能科学研究センター

共催:アサヒ飲料株式会社

ランチョンセミナー8

11月12日(土)12:15-13:15 /第5会場

代謝・栄養領域における高カカオチョコレートのポテンシャル

座長
吉田  博東京慈恵会医科大学 臨床検査医学講座/東京慈恵会医科大学附属柏病院
演者
佐々木  敬公益財団法人佐々木研究所 附属佐々木研究所・杏雲堂病院/東京慈恵会医科大学

共催:株式会社明治