泌尿器画像診断・治療技術研究会(JSURT)は、新しい画像診断技術が登場してくる中で、泌尿器領域にこれらの新たな技術が適切に普及していくことを目指して、2013年に設立されました。
きっかけになったのは排泄性尿路造影に代わってCT urographyが登場してきたことです。これを受けて、2010年頃より放射線科医によるCT urography研究会が開催されていたのですが、適切な普及のためには放射線科医だけではなく泌尿器科医と連携した開催が必須という機運が高まり、各施設から放射線科医と泌尿器科医の幹事がペアで参画する会を作ることにしました。
2013年発足時の初代代表幹事は、放射線科側は神戸大学の杉村和朗教授、泌尿器科側は東北大学の荒井陽一教授が推挙され、事務局は神戸大学放射線科に置かれました。幹事として参画した大学は、主に放射線科医が泌尿器領域を専門としているという視点から、東北大学、獨協医科大学、慶應義塾大学、昭和大学、京都府立医科大学、大阪医科大学、神戸大学、熊本大学の7校でした。参加者にとって開催地が魅力的であることは重要と考え、第1回から京都定置開催となっています。
2018年に代表幹事は、放射線科側は陣崎雅弘教授(慶應義塾大学)、泌尿器科側は那須保友教授(岡山大学)に交代し、事務局は慶應義塾大学に置かれました。2020年に、京都府立医大泌尿器科の三木恒治教授が2015年に設立されていた日本泌尿器癌局所療法研究会との合併が決まりました。三木教授がこの年に退官されたこと、JSURTとこの研究会の参加メンバーが類似していたためです。研究会の名称はJSURTのままとすることになり、2021年の第8回JSURTを合同で開催しました。このときから幹事としての大学は14校に増えました。
2023年からは、那須保友教授の退任に伴い、泌尿器側代表幹事に江藤正俊教授(九州大学)が就任しました。
この研究会ではCT、MRI、核医学、IVRなど広く新技術を議論していますが、近年では、講演ばかりではなく症例検討をインターラクティブに回答するセッションを設けるなど、新たな試みも積極的に取り入れています。また、放射線科医と泌尿器科医の交流をより深めるための親睦の場を設けることにも、研究会として力を入れています。
(役職名は当時のものです)
放射線科 | 泌尿器科 | |
2013年〜2017年 | 杉村和朗(神戸大学) | 荒井陽一(東北大学) |
2018年〜2022年 | 陣崎雅弘(慶應義塾大学) | 那須保友(岡山大学) |
2023年〜 | 陣崎雅弘(慶應義塾大学) | 江藤正俊(九州大学) |