第14回日本不安症学会学術大会

プログラム

※日程表に OND マークがついたセッションが、オンデマンド配信での視聴が可能です。 教育講演とシンポジウム7-10は5月21日(土)13:00よりオンデマンド配信が開始されますが、 ライブ配信されたものは、5月23日から随時オンデマンド配信されます。

JSPN 日本精神神経学会単位対象セッション
産業医 日本医師会認定産業医単位対象セッション(現地参加に限る)

会長講演

2022年5月21日(土) 09:10~10:10 第1会場 大会議室B

「不安の時代」を生き抜くためにJSPN

座長
佐々木 司
(東京大学大学院教育学研究科健康教育学分野)
演者
渡邊 衡一郎
(杏林大学医学部精神神経科学教室)

特別講演1

2022年5月21日(土) 10:40~11:40 第1会場 大会議室B

不安症と心的外傷後ストレス障害JSPN

座長
井上 猛
(東京医科大学精神医学分野)
演者
貝谷 久宣
(医療法人 和楽会 パニック症研究センター/京都府立医科大学)

特別講演2

2022年5月21日(土) 13:30~14:30 第1会場 大会議室B

パニック症の歴史と現在JSPN

座長
渡邊 衡一郎
(杏林大学医学部精神神経科学教室)
演者
上島 国利
(昭和大学医学部 名誉教授)

特別講演3

2022年5月22日(日) 11:10~12:10 第1会場 大会議室B

「不安」再考JSPN

座長
渡邊 衡一郎
(杏林大学医学部精神神経科学教室)
演者
佐々木 司
(東京大学大学院教育学研究科健康教育学分野)

基調講演

2022年5月22日(日) 09:00~10:00 第1会場 大会議室B

快と嫌悪の精神病理JSPN

座長
中尾 智博
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
演者
岡野 憲一郎
(京都大学大学院 教育学研究科 教育学研究科附属臨床教育実践研究センター)

教育講演

教育講演1

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

ICD-11における不安症について:DSM-5との相違点を中心にJSPN

演者
塩入 俊樹
(岐阜大学大学院医学系研究科精神医学分野)

教育講演2

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

不安症総説JSPN

演者
貝谷 久宣
(医療法人 和楽会 パニック症研究センター/京都府立医科大学)

教育講演3

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

パニック症の認知行動療法と記憶の書き直しの研究JSPN

演者
清水 栄司
(千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学/千葉大学医学部附属病院 認知行動療法センター/千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)

教育講演4

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

不安症に対する認知行動療法の現状と課題JSPN

演者
久我 弘典
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)

教育講演5

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

社交不安のメタ認知療法-基礎と臨床JSPN

演者
富田 望
(早稲田大学人間科学学術院)

教育講演6

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

内部感覚エクスポージャーを実践する。JSPN

演者
田中 恒彦
(新潟大学 人文社会科学系 教育学部)

教育講演7

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

強迫症の罹病と克服から得たもの──知識は最強の武器である──JSPN

演者
亀井 士郎
(京都大学大学院医学研究科精神医学教室)

教育講演8

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

学校における不安、不安症のある学生支援JSPN

演者
大島 紀人
(東京大学 相談支援研究開発センター)

教育講演9

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

連合学習理論からみた不安症JSPN

演者
澤 幸祐
(専修大学 人間科学部 心理学科)

教育講演10

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

認知神経科学研究から迫るトラウマ記憶のメカニズムと介入手法JSPN

演者
小泉 愛
(株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所)

シンポジウム

シンポジウム1

2022年5月21日(土) 10:20~11:50 第2会場 大会議室A

強迫症に入院治療は必要か、そして有効かJSPN

趣旨・狙い
×

強迫症(OCD)の治療は、選択的セロトニン再取り込み阻害薬などの薬物療法や認知行動療法(CBT)、さらには両者の併用療法を、外来通院の中で行うことが原則である。しかし、これらの定型的治療に抵抗的であったり、症状により通院自体が困難であったりする場合も少なくない。また長期にわたって強迫症状が遷延すれば、その習慣化やルーチン化が進み、巻き込みなどの症状構造が頑なとなって、治療抵抗性が高まりやすい。特に巻き込みが著しい場合、家族も疲弊し健康上の問題を来すなどのため、適切な治療介入が必要となる。このため新たな治療選択肢として、入院治療を検討する場合がある。本シンポでは、まず入院治療に関する知見を簡潔に概観し、治療全体での位置づけや、その適用となるケース、さらにそのメリットとして、多角的な病理病態の把握あるいは集中的なCBTや心理教育など、入院治療のプログラムの具体的内容、注意点なども考察したい。

オーガナイザー
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
座長
飯倉 康郎
(筑後吉井こころホスピタル)
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
演者

入院治療の適応と治療全体での位置づけ

向井 馨一郎
(兵庫医科大学精神科神経科学講座)

入院治療の意義:多角的病理病態の把握とその応用

阿部 能成
(京都府立医科大学 大学院医学研究科 精神機能病態学)

入院治療の意義:心理教育と集中的CBT

村山 桂太郎
(九州大学病院 精神科神経科)

総合病院における精神科におけるOCD入院治療への取り組み

三瀬 耕平
(横浜市立みなと赤十字病院 精神科)

シンポジウム2

2022年5月21日(土) 10:20~11:50 第3会場 大会議室C

慢性身体疾患と不安JSPN

趣旨・狙い
×

慢性疾患とうつに関しては多く論じられるが、不安とのかかわりも重要とされている。慢性の身体疾患にかかること自体が不安を高めるのか、不安が強いことが身体疾患にどのように影響をするのかは不明である。このセッションでは、身体疾患に不安がどのように関わるのか、その意義は何か、不安をどのように扱うのか検討する。

オーガナイザー
端詰 勝敬
(東邦大学医学部心身医学講座)
座長
竹内 武昭
(東邦大学医学部心身医学講座)
中尾 睦宏
(国際医療福祉大学)
演者

機能性めまいの病態形成における不安の関連性

橋本 和明
(東邦大学医学部心身医学講座)

過敏性腸症候群と不安

村椿 智彦
(東北大学 大学院医学系研究科 心療内科学分野)

メタボリックシンドロームと不安

中尾 睦宏
(国際医療福祉大学医学部心療内科学)

気管支喘息と不安

丸岡 秀一郎
(日本大学医学部附属板橋病院 心療内科)

シンポジウム3 ガイドライン委員会企画

2022年5月21日(土) 16:50~18:20 第2会場 大会議室A

不安症・強迫症の診療ガイドラインの現在地JSPN

趣旨・狙い
×

日本不安症学会では、日本神経精神薬理学会と合同で、2018年3月に不安症・強迫症診療ガイドライン合同作成委員会を設立し、社交不安症、強迫症、パニック症の各チームに分かれ、系統的レビューを実施してきている。診療ガイドライン案については、学会のシンポジウムで発表、議論し、また、学会のホームページ上でパブリックコメントを集めることにより、繰り返し、様々な方々からの意見を取り入れるようにしている。その中で、2021年9月1日に、我が国初の社交不安症の診療ガイドラインを公表した。現在も、強迫症、パニック症の診療ガイドラインを作成中である。また、今後は、全般不安症の診療ガイドラインの作成を予定している。本シンポジウムでは、社交不安症、強迫症、パニック症、全般不安症を担当する第一線の専門家の先生方に、その診療ガイドラインの現在地について、ご発表いただき、会員の先生方と活発な意見交換を図りたい。

オーガナイザー
清水 栄司
(千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学/千葉大学医学部附属病院 認知行動療法センター/千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)
座長
清水 栄司
(千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学/千葉大学医学部附属病院 認知行動療法センター/千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)
井上 猛
(東京医科大学精神医学分野)
演者

全般不安症のガイドラインの現在地

大坪 天平
(東京女子医科大学附属足立医療センター精神科)

社交不安症の診療ガイドラインの現在地

朝倉 聡
(北海道大学保健センター・大学院医学研究院精神医学教室)

本邦における強迫症の治療ガイドライン

松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

パニック症の診療ガイドラインの現在地

塩入 俊樹
(岐阜大学大学院医学系研究科精神医学分野)

シンポジウム4

2022年5月22日(日) 10:40~12:10 第2会場 大会議室A

COVID-19の心理的影響、そして今後の方向性JSPN

趣旨・狙い
×

2020年にCOVID-19によるパンデミックが始まって2年余りが経過したが、残念ながら我々はパンデミック前の生活に戻れていない。無論、ワクチンや内服薬など医学的な対抗策が紹介されてはいるが、次々と現れる変異株に怯え、依然として先の見えない状況への不安や閉塞感と日々向き合っているのが現実であろう。
今回のシンポジウムでは、COVID-19に伴う不安を初めとしたメンタル不調の現状、その評価、COVID-19に関わる医療者におけるストレス状況、そしてこうした社会状況に左右されず安定したコミュニケーションを図る手段として期待されているリモート対応について検討する。
まず筑波大学の太刀川弘和先生には、先生方が行われた新型コロナウイルスに関わるメンタルヘルス問題の総合調査研究について総論的にお話しいただく。本研究は2020年8月4日から2020年9月30日にかけてオンラインアンケートの形式で行われたが、約8割の人が新型コロナウイルスにストレスを感じ、約半数の人が恐怖や不快感を有しているという結果が得られている。深刻な状況をうかがい知ることができる。次に同じ筑波大学の翠川晴彦先生には、上記調査の結果を用いて、Ahorsu DKらが開発した新型コロナウイルス恐怖尺度(Fear of Coronaviruss-19 Scale: FCV-19S)の日本語版の妥当性を検証し、日本における新型コロナウイルス感染症に伴う恐怖の実態を明らかにしており、Tokyo Metropolitan Distress Scale for Pandemic(TMDP)など他の尺度の説明や諸外国での研究知見とともにご紹介いただく予定である。さらに横浜市立大学の浅見剛先生には、同大学がダイヤモンド・プリンセス号における新型コロナウイルス集団感染の時期より一貫して関わっていることから、医療従事者におけるCOVID-19を巡るストレス状況を中心にお話しいただく。最後に慶應義塾大学の岸本泰士郎先生には、2018年3月に「精神科領域における遠隔(オンライン)診療のための手引書」を作成するなど本邦の精神科遠隔診療の第一人者であるが、COVID-19のパンデミックによりロックダウンや対人接触機会の回避が最重要課題とされた結果、遠隔診療の導入が加速されるものの、同時に見えてきた課題もあるため、当事者だけでなく医療者の不安や今後期待される遠隔医療の可能性についてお話いただく予定である。
当日は質疑応答の時間も設けており、是非活発な議論をいただければと思う。

オーガナイザー
渡邊 衡一郎
(杏林大学医学部精神神経科学教室)
座長
浅見 剛
(横浜市立大学 医学部精神医学教室)
太刀川 弘和
(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学)
演者

COVID-19がもたらしたメンタルヘルスの問題

太刀川 弘和
(筑波大学医学医療系災害・地域精神医学)

COVID-19に伴う不安や恐怖に関連した心理尺度と研究知見

翠川 晴彦
(筑波大学附属病院精神神経科)

医療従事者に与える影響

浅見 剛
(横浜市立大学 医学部精神医学教室)

遠隔医療・遠隔モニタリングを活用するwith/post Corona時代の精神科の展望

岸本 泰士郎
(慶應義塾大学)

シンポジウム5 
定員170名 事前申込 会場に直接ご来場ください。(空きがあるとき当日参加可)

2022年5月22日(日) 13:50~15:50 第1会場 大会議室B

産業メンタルヘルスと不安関連領域についてJSPN産業医(現地参加に限る)

趣旨・狙い
×

昨年に引き続き本年も新型コロナウィルス一色であり、個人・社会に不安や恐怖を与えていることは言うまでもないが、それは職場においても例外ではない。こういった不安定な状況だからこそ、産業メンタルヘルス体制の確立は重要であり、従来からの問題点はもちろんのこと、ニューノーマルな課題にも対応していく必要があるだろう。そこで本シンポジウムでは、実際の企業における不安の取り扱いやその対処となるシステムについて触れ、また産業メンタルヘルスの現場で行われている不安や不眠への対応やそこから見えてきた課題について検討したい。そして産業メンタルヘルスにとって職場と医療の連携は不可欠であり、復職のケースではより顕著であろう。そこで実際の臨床現場で行われている評価・指標を検討するとともに、再発予防を含めた治療手段として薬物療法や運動療法は意義があるのかどうか考察できればと思っている。

オーガナイザー
坪井 貴嗣
(杏林大学医学部精神神経科学教室)
渡邊 衡一郎
(杏林大学医学部精神神経科学教室)
座長
黒木 宣夫
(医)宣而会 勝田台メディカルクリニック)
清水 栄司
(千葉大学大学院医学研究院認知行動生理学/千葉大学医学部附属病院 認知行動療法センター/千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)
演者

企業における不安の対処と対応システム

奥山 真司
(トヨタ自動車株式会社)

職域における不眠と不安への対応

田中 克俊
(北里大学大学院医療系研究科産業精神保健学)

不安性苦痛や不安症の合併を含めたうつ病の復職について考える

坪井 貴嗣
(杏林大学医学部精神神経科学教室)

勤労者が訴える「不安」に対する治療

堀 輝
(福岡大学医学部精神医学教室)

シンポジウム6 多職種交流連携委員会企画

2022年5月22日(日) 16:20~17:50 第2会場 大会議室A

看護師、養護教諭、一般教員への不安症の啓発JSPN

趣旨・狙い
×

本学会の多職種交流連携委員会の企画として、本委員会ならではの多職種の委員並びに委員の推薦によるシンポジストから、様々な職種に対する不安症に関する普及・啓発活動の紹介をしていただき、現在の状況・課題を共有し、今後の方向性を探索する機会としたい。

オーガナイザー
吉内 一浩
(東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学)
座長
佐々木 司
(東京大学大学院教育学研究科健康教育学分野)
吉内 一浩
(東京大学大学院医学系研究科ストレス防御・心身医学)
演者

不安症に関する看護師への啓発:認知行動療法を中心に

吉永 尚紀
(宮崎大学医学部看護学科)

不安症を初めとする精神疾患に関する養護教諭の啓発

道上 恵美子
(埼玉県立草加東高等学校)

教育現場における子どもの不安の問題への理解と啓発

高橋 高人
(宮崎大学 教育学部)

シンポジウム7 疾患啓発・生涯教育委員会企画

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

ベンゾジアゼピン系薬剤の適正使用から考える一般医への不安症啓発JSPN

趣旨・狙い
×

本シンポジウムは当学会疾患啓発・生涯教育委員会企画シンポジウムとして開催されるものである。不安症の専門治療は主に精神科医が担う領域であるが、不安症は有病率が高い一方で社会的認知度が低いこともあり、患者がその症状について訴えるのは非精神科での診療場面であることも多い。また、非精神科での治療の過程で不安症状が発現した場合、身体的治療と合わせて抗不安薬による治療が開始されることもある。従って、不安症や不安症状の治療の入り口を担うのは非精神科医であることも多く、我が国の不安症治療の質を高めるためには必然的に非専門医への啓発や教育が重要となる。本シンポジウムでは、ベンゾジアゼピン系薬剤の適正使用を主な題材にしながら、非専門医に向けた不安症の効果的な啓発・教育について議論する。

オーガナイザー
稲田 泰之
(医療法人悠仁会稲田クリニック)
座長
佐々木 司
(東京大学大学院教育学研究科健康教育学分野)
演者

非専門医に向けた不安症啓発の必要性について

稲田 泰之
(医療法人悠仁会稲田クリニック)

非精神科医の立場からみた課題と提言 ~救急科・小児科・医療安全の立場から~

新田 雅彦
(大阪医科薬科大学病院 医療安全推進室、大阪医科薬科大学 救急医学教室・小児科学教室)

一般医への不安症の啓発

山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

睡眠薬・抗不安薬出口戦略のエキスパートコンセンサス作成から考える
一般医に向けた教育・啓発

高江州 義和
(琉球大学大学院医学研究科 精神病態医学講座)

シンポジウム8

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

物質使用障害・嗜癖性障害における不安の意義JSPN

趣旨・狙い
×

物質使用障害・嗜癖性障害を呈する患者には、併存精神障害が認められる者が少なくない。そのなかでも不安症は比較的高頻度に認められる併存精神障害の1つであり、しばしば物質使用障害・嗜癖性障害と不安症とは相互に影響を与えながら、それぞれの病態を進行させるとともに、回復を困難にすることがある。
しかしその一方で、行動変容のきっかけ、回復へのターニングポイントにおいて不安は重要な役割を担っているのも事実である。物質使用や嗜癖行動に耽溺しつつも、意識の片隅で、「こんなことをいつまでも続けていてよいのだろうか」という不安が芽吹くからこそ、人は治療の場へと訪れる。
本シンポジウムでは、アルコール・薬物使用障害、ならびにギャンブル障害とゲーム障害の臨床の第一線で活躍する臨床家にご登壇いただき、それぞれのアディクション臨床における不安の功罪と、その治療的意義について発表していただく予定である。

オーガナイザー
松本 俊彦
(国立精神・神経医療研究センター)
座長
成瀬 暢也
(埼玉県立精神医療センター)
松本 俊彦
(国立精神・神経医療研究センター)
演者

アルコール使用障害と不安

武藤 岳夫
(国立病院機構肥前精神医療センター)

薬物使用障害と不安症

松本 俊彦
(国立精神・神経医療研究センター)

ギャンブル障害と不安

常岡 俊昭
(昭和大学附属烏山病院/昭和大学医学部精神医学講座)

ゲーム障害と不安

佐久間 寛之
(さいがた医療センター)

シンポジウム9

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

不安症群の最新の生物学的基盤JSPN

趣旨・狙い
×

不安症群は、生物学的要因、環境的影響、心理的メカニズムの複雑な相互作用によって形成される。本シンポジウムでは、不安症群における生物学的研究の最前線として、千葉俊周氏にPTSDの新たな病態仮設である強い恐怖とその過剰な抑制のメカニズムについて、古賀農人氏に脳内の免疫細胞であるマイクログリアの不安症群の病態形成に果たす役割について、朴秀賢氏に不安症群の重要なリスク因子である虐待の引き起こす生物学的変化について、泉剛氏に脳内セロトニン神経系とSSRIの抗不安作用の機序について講演していただく。

オーガナイザー
戸田 裕之
(防衛医科大学校精神科学講座)
座長
戸田 裕之
(防衛医科大学校精神科学講座)
朴 秀賢
(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学講座)
演者

PTSDの症状ダイナミクスを説明する相反抑制モデル

千葉 俊周
(ATR脳情報通信総合研究所)

不安や抑うつ症状とマイクログリアの状態の関係

古賀 農人
(防衛医科大学校 精神科学講座)

虐待が不安症群を引き起こす機序ーDNAメチル化に着目して

朴 秀賢
(熊本大学大学院生命科学研究部神経精神医学講座)

SSRIの抗不安作用の機序ー脳内セロトニン神経系について

泉 剛
(北海道医療大学 薬学部 臨床薬理毒理学)

シンポジウム10

2022年5月21日(土) 13:00~ オンデマンド

COVID-19への不安は臨床心理学分野でどのように扱うべきか?JSPN

趣旨・狙い
×

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)パンデミックによって,世界は不安のさなかにいる。パンデミック 禍におけるメンタルヘルスについての研究は盛んに行われており,社会的要因(例えば,孤立),心理学的要 因(例えば,孤独感),生物学的要因(例えば,睡眠)などについての関連性が報告されている。一方で, COVID-19への感染に関するストレスや不安をどのように扱うべきかについての検討は少ないように思われ る。本シンポジウムでは,感染に関するストレス・不安を臨床心理学分野でどのように扱うべきかについて議 論する。

オーガナイザー
岡島 義
(東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科)
座長
岡島 義
(東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科)
金井 嘉宏
(東北学院大学)
演者

感染症へのストレスや不安

高階 光梨
(関西学院大学 文学研究科 総合心理科学専攻)

COVID-19に関わる不安の特徴:日本語版COVID Stress Scaleによる検討

佐藤 秀樹
(福島県立医科大学 医学部 災害こころの医学講座/福島県立医科大学 放射線医学県民健康管理センター)

感染不安尺度の作成および感染不安と睡眠との関連性

岡島 義
(東京家政大学 人文学部 心理カウンセリング学科)

COVID-19感染への不安と強迫症

金井 嘉宏
(東北学院大学)

ワークショップ

ワークショップ1

2022年5月21日(土) 13:30~15:30 第2会場 大会議室A

不安に対しての認知行動療法をいかに普及させるかJSPN

趣旨・狙い
×

厚生労働省の認知行動療法研修事業は今年で11年目を迎え、うつ病を中心とした認知行動療法(CBT:Cognitive Behaviorl Therapy)の研修が行われ、我が国におけるCBTの普及に貢献してきた。しかしながら、不安症に関しては、十分にCBTの普及がなされているとは言えない。最近では、世界的に注目されている、感情障害への診断を越えた治療のための統一プロトコール(UP;ユーピー)が、不安症に対しても有効であることが確認され、また、限られた環境下での効率型認知行動療法の開発等が我が国でも進みつつある。厚生労働省の調査においては、新型コロナウイルス感染症流行下において、国民の多くが不安を抱えていることが明らかになり、認知行動療法の活用が期待されている。本ワークショップでは、不安のCBTに関わる専門家や実装科学の専門家をお呼びして、これからの不安のCBT普及策と展望について議論を行う。

コーディネーター
久我 弘典
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)
座長
久我 弘典
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)
伊藤 正哉
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)
演者

『厚労省認知行動療法研修事業から不安症に対しての認知行動療法の普及を考える』

梅本 育恵
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)

うつと不安への診断を越えた治療のための統一プロトコルから認知行動療法の普及を考える

伊藤 正哉
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)

効率型認知行動療法の開発から不安症に対しての認知行動療法の普及を考える

牧野 みゆき
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)

『新型コロナウイルス感染症流行下の不安に対して認知行動療法をいかに活用するか』

久我 弘典
(国立精神・神経医療研究センター認知行動療法センター)
指定発言者

社会実装の観点から不安に対しての認知行動療法の普及について

島津 太一
(国立研究開発法人国立がん研究センター)

ワークショップ2

2022年5月21日(土) 13:30~15:30 第3会場 大会議室C

不安症とマインドフルネスJSPN

趣旨・狙い
×

不安症は有病率も高く慢性的な経過を辿ることも多いことから、患者さん本人にとっても社会にとっても非常に大きな影響の及ぶ疾患である。効果の確立された治療法には薬物療法、認知行動療法などがあるが、近年マインドフルネス療法の効果についても徐々にエビデンスが積み上げられてきている。そこで今回は、マインドフルネスストレス低減法、マインドルネス認知療法などの代表的なマインドフルネス療法やアクセプタンスコミットメントセラピーなどの精神療法が、不安症に対してどのような効果があるのか、あるとすればそれはどのような機序によるものか、そうした点について現場の実践の豊富なシンポジストをお招きし、実践の経験および実証データなどを踏まえて議論を展開したいと考えている。

コーディネーター
佐渡 充洋
(慶應義塾大学医学部精神神経科学教室)
座長
熊野 宏昭
(早稲田大学人間科学学術院)
佐渡 充洋
(慶應義塾大学医学部精神神経科学教室)
演者

社交不安症におけるマインドフルネスと認知行動療法を併用した簡易型プログラムの有効性

野田 昇太
(医療法人和楽会マインドフルネスセンター)

不安と抑うつにおけるマインドフルネスストレス低減法の効果と作用機序

本田 由美
(医療法人和楽会 赤坂クリニック)

不安症に対するマインドフルネス療法の効果

佐渡 充洋
(慶應義塾大学医学部精神神経科学教室)

不安症に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)のアプローチ

齋藤 順一
(早稲田大学 総合研究機構 応用脳科学研究所)

ワークショップ3

2022年5月22日(日) 10:10~12:10 第3会場 大会議室C

本邦における強迫症(OCD)のガイドラインJSPN

趣旨・狙い
×

我々は、日本不安症学会と日本神経精神薬理学会合同の不安症・強迫症治療ガイドライン作成プロジェクトにおいて、現在本邦におけるOCDの治療ガイドラインを作成している。この中では、OCD治療の現状をふまえ、重要臨床課題を、1)推奨される薬物療法、2)推奨される精神療法、3) 薬物、あるいは精神療法単独、ないし両者の併用療法のいずれが有効で選択すべきかの検討、などと設定した。この過程では、海外の治療に関するevidenceや既存のガイドラインをレビューし信頼性や妥当性を高めることに加え、本邦における適応や保険制度、家族システムなど社会文化的背景も考慮し、より実践的で広く使用可能なものを目指すことを重視している。さらに今後は、早期介入を促すため、OCDやその治療に関する情報を広く啓発、地域で共有し、患者や家族に対する社会的サポートを強化してアクセシビリティを高めることが望まれ、それに貢献しうる機能を含めることも必要と考える。

コーディネーター
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
座長
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
中尾 智博
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
演者

OCDの対するSSRI有効性の検討

村山 桂太郎
(九州大学病院 精神科神経科)

SSRI治療抵抗性OCD患者に対する非定型抗精神病薬による増強療法

村山 桂太郎
(九州大学病院 精神科神経科)

OCDに対する心理療法~認知行動療法を中心に~

久能 勝
(千葉大学子どものこころの発達教育研究センター)

OCDに薬物とCBTとの併用療法は有効か

吉田 賀一
(兵庫医科大学病院臨床心理部)
ファシリテーター

治療ガイドラインの役割と今後期待されること

山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

ワークショップ4
定員30名 事前申込 会場に直接ご来場ください。(空きがあるとき当日参加可)

2022年5月22日(日) 13:50~15:50 第2会場 大会議室A

社交不安症診療ワークショップ
~診療ガイドラインに基づく治療介入を学ぶ~JSPN

趣旨・狙い
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日本の社交不安症の12ヶ月有病率は0.8%と報告されており、稀ではなく日常診療で遭遇する一般的な疾患である。また、米国における発症年齢の中央値は13歳であり、その後症状が持続することを考慮すると、日常生活やQOLに及ぼす影響は大きく、積極的な治療介入が必要とされるが、一方では診断が難しく治療を受けずに潜在化しているケースが多く存在すると考えられる。本邦では2021年に日本不安症学会と日本神経精神薬理学会から「社交不安症の診療ガイドライン」が発表され、エビデンスに基づく治療の普及が今後の課題である。本ワークショップでは、社交不安症の診断と治療について、診療ガイドラインに基づく講義のあとに、架空症例に対する治療介入についてグループディスカッションを行い、その後全体ディスカッションを行い実際の診療に即した形で最新のエビデンスに基づく治療を学ぶ機会を提供したい。

コーディネーター
朝倉 聡
(北海道大学保健センター・大学院医学研究院精神医学教室)
山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
座長
朝倉 聡
(北海道大学保健センター・大学院医学研究院精神医学教室)
山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
演者

診断と鑑別

三井 信幸
(北海道大学病院精神科神経科)

治療導入と心理教育

山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

薬物療法

藤井 泰
(北海道大学大学院医学研究院神経病態学分野精神医学教室)

精神療法

吉永 尚紀
(宮崎大学 医学部看護学科)

症例検討

金井 嘉宏
(東北学院大学)
ファシリテーター
大井 一高
(岐阜大学医学系研究科精神病理学分野)
村岡 寛之
(東京女子医科大学)

ワークショップ5

2022年5月22日(日) 13:50~15:50 第3会場 大会議室C

強迫症の治療実践JSPN

趣旨・狙い
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強迫症は症状に多様性があり、またASDやうつ病の併発も多い。その治療にあたっては疾患構造を十分に理解した上で、薬物療法、認知行動療法による介入を行うことが望ましい。本ワークショップではまず強迫症の概略について解説し、不安症学会で公開されている治療マニュアルの用い方の解説、実際にマニュアルを用いた治療の進め方についての症例提示を行う。さらに、現在作成が進められているガイドラインの紹介と、実際の治療において留意すべき点についての解説を行う。

コーディネーター
中尾 智博
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
座長
中尾 智博
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)
村山 桂太郎
(九州大学病院 精神科神経科)
演者

OCDと曝露反応妨害法

村山 桂太郎
(九州大学病院 精神科神経科)

強迫症治療マニュアルの解説

松尾 陽
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)

マニュアルを用いた強迫症の治療(症例提示)

加藤 研太
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)

強迫症の治療ガイドラインと実際の治療

中尾 智博
(九州大学大学院医学研究院 精神病態医学)

第2回日本不安症学会学術賞 授賞式・受賞講演

2022年5月21日(土) 16:20~16:50 第3会場 大会議室C

Self‑focused attention related to social anxiety during free speaking tasks activates the right frontopolar area

座長
井上 猛
(東京医科大学 精神医学分野)
演者
富田 望
(早稲田大学人間科学学術院)

共催セミナー(ランチョンセミナー、モーニングセミナー、イブニングセミナー、共催シンポジウム)のオンデマンド配信は原則予定しておりません。
ぜひそのお時間にご来場ご視聴ください。

共催セミナー

モーニングセミナー1

武田薬品工業株式会社/ルンドベック・ジャパン株式会社

2022年5月22日(日) 08:40~09:40 第2会場 大会議室A

真のリカバリーを目指した治療
~新規抗うつ薬の安全性と認知機能について臨床経験とデータから~

座長
近藤 毅
(琉球大学大学院精神病態医学講座)
演者
土田 英人
(医療法人三幸会 第二北山病院)

モーニングセミナー2

エーザイ株式会社

2022年5月22日(日) 08:40~09:40 第3会場 大会議室C

メンタル不調による休職者の睡眠障害治療 -薬に頼らず眠るために-

座長
山田 和夫
(東洋英和女学院大学大学院/横浜尾上町クリニック)
演者
上田 均
(もりおか心のクリニック)

ランチョンセミナー1

武田薬品工業株式会社/ルンドベック・ジャパン株式会社

2022年5月21日(土) 12:00~13:00 第1会場 大会議室B

不安の中のうつ、うつの中の不安

座長
大坪 天平
(東京女子医科大学附属足立医療センター 精神科)
演者
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

ランチョンセミナー2

日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 医薬開発本部

2022年5月21日(土) 12:00~13:00 第2会場 大会議室A

うつ病・不安症に対する扁桃体の関与とその神経基盤

座長
功刀 浩
(帝京大学医学部 精神神経科学講座)
演者

TRPC1/4/5サブファミリーの生理機能と疾患への関与

村木 克彦
(愛知学院大学薬学部医療薬学科 薬効解析学)

脳機能画像からみたうつ病・不安症における扁桃体の役割

荒川 亮介
(日本医科大学大学院医学研究科 薬理学分野)

ランチョンセミナー3

Meiji Seika ファルマ株式会社

2022年5月21日(土) 12:00~13:00 第3会場 大会議室C

with コロナ時代の不安・抑うつ臨床を考える -エビデンスと経験をいかに統合するか-

座長
吉内 一浩
(東京大学 大学院医学系研究科 内科学専攻 生体防御腫瘍内科学講座 ストレス防御・心身医学)
演者
坂元 薫
(医療法人 和楽会 心療内科・神経科 赤坂クリニック)

ランチョンセミナー4

持田製薬株式会社 田辺三菱製薬株式会社 吉富薬品株式会社

2022年5月22日(日) 12:20~13:20 第1会場 大会議室B

社交不安症の診断と治療Up to Date

座長
佐々木 司
(東京大学大学院教育学研究科 健康教育学分野)
演者
山田 恒
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)

ランチョンセミナー5

MSD株式会社

2022年5月22日(日) 12:20~13:20 第2会場 大会議室A

不眠症治療のストラテジー

座長
中村 敬
(東京慈恵会医科大学森田療法センター)
演者
井上 雄一
(東京医科大学睡眠学講座/睡眠総合ケアクリニック代々木)

ランチョンセミナー6

ヴィアトリス製薬株式会社/住友ファーマ株式会社

2022年5月22日(日) 12:20~13:20 第3会場 大会議室C

うつ病の不安と意欲低下に対する治療アプローチ: COVID-19における抑うつ・不安も含めて

座長
松永 寿人
(兵庫医科大学 精神科神経科学講座)
演者
塩入 俊樹
(岐阜大学大学院医学系研究科精神医学分野)

イブニングセミナー

ヴィアトリス製薬株式会社 メディカル・アフェアーズ統括部

2022年5月21日(土) 17:30~18:30 第3会場 大会議室C

看過されがちな不安症~全般不安症を中心に~

座長
端詰 勝敬
(東邦大学医学部心身医学講座)
演者
大坪 天平
(東京女子医科大学附属足立医療センター 精神科)

共催シンポジウム

共催シンポジウム1

共和薬品工業株式会社/吉富薬品株式会社

2022年5月21日(土) 16:30~18:30 第1会場 大会議室B

不安症と双極性障害 From Bench to Bedside

趣旨・狙い
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不安症は双極性障害に高頻度に併存する疾患である。不安症の併存は、双極性障害の重症度や治療反応性低下と関連することが知られており、臨床家は両疾患の密接な関連性を念頭に置いて診療を行っているであろう。本シンポジウムでは、不安症および双極性障害のエキスパートが、基礎と臨床の両面から双方の疾患に関する最新のトピックスを紹介するとともに、基礎研究から得られた知見をどのように臨床応用していくか、議論を深める場としたい。

座長
岸本 年史
(医療法人鴻池会秋津鴻池病院)
演者

不安症と双極性障害の併存 ~ゲノムから考える~

大井 一高
(岐阜大学医学系研究科精神病理学分野)

うつ病と双極性障害をいつどのように見分けるか

坪井 貴嗣
(杏林大学医学部精神神経科学教室)

双極性障害に併存する不安症/不安症状の薬物療法

多田 光宏
(東京都済生会中央病院精神科(心療科))

双極性障害と不安・抑うつについて

高塩 理
(昭和大学病院附属東病院精神神経科)

共催シンポジウム2

大塚製薬株式会社メディカルアフェアーズ部

2022年5月22日(日) 16:20~18:20 第1会場 大会議室B

各ライフステージにおけるうつ病と不安について考える

趣旨・狙い
×

うつ病は不安との併存が高いとされ、うつ症状の遷延、社会機能・QOLの低下、再発や自殺リスクの上昇が懸念される。うつ病、また不安の併存はあらゆる年代で生じ、ライフステージごとに診断や治療上の課題があると考える。勤労者におけるうつ病の増加は大きな経済損失につながり、アブセンティーズム、プレゼンティーズムという概念が着目されている。女性は男性よりも2倍うつ病になりやすいとされ、特に周産期では発症率が高くなる。高齢者のうつ病は若い方とは異なる特有の症状があり、体の不調のほかに「不安・緊張」などがしられている。また、昨今のコロナ禍での孤独感や喪失感によるストレスから、アルコール飲酒量の増加が話題になっている。各分野の専門家の先生よりライフステージごとのうつ病における不安の再考と治療における現状と課題を共有することで、改めてうつ病の病態と治療への理解が深まることを期待している。

座長
井上 猛
(東京医科大学 精神医学分野)
演者

職場におけるうつ病と不安を考える

五十嵐 良雄
(医療法人社団雄仁会)

高齢者のうつ病と不安を考える

伊賀 淳一
(愛媛大学大学院医学系研究科精神神経科学)

女性のうつ病と不安を考える

鈴木 利人
(順天堂大学医学部附属順天堂越谷病院 メンタルクリニック)

アルコール依存症におけるうつ病と不安を考える

松下 幸生
(独立行政法人国立病院機構 久里浜医療センター)

共催シンポジウム3

住友ファーマ株式会社

2022年5月22日(日) 16:20~18:20 第3会場 大会議室C

精神疾患に併存する不安
~統合失調症と双極性障害に焦点を当てて~

趣旨・狙い
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主要精神疾患において、不安症状はしばしば認められるが、その合併は予後不良に繋がるだけでなく、患者QOLを大きく低下させる要因として知られている。統合失調症における不安症状は、疾患固有のものや薬剤誘発性のもののみならず、併存疾患としても頻繁に遭遇し、治療初期の急性期から認められることも多い。また、社交不安症状は陽性症状や陰性症状、認知機能、寛解やリカバリーなどと関連することが報告されている。双極性障害においても不安障害の併存率は高く、若年発症や希死念慮とともに寛解のハードルとなる要因として知られており、日常臨床において治療に難渋するケースも少なくない。
本シンポジウムでは、統合失調症と双極性障害の2つに注目し、それぞれの疾患の中で認められる不安症状について、本邦などで実施された横断研究や臨床経験を紐解きながら、薬物療法などの有用性について考察する。

座長
鈴木 健文
(山梨大学医学部 精神神経医学講座)
演者

統合失調症における社交不安とリカバリー

根本 隆洋
(東邦大学医学部 精神神経医学講座)

統合失調症に併存する不安・抑うつ

髙塩 理
(昭和大学病院附属東病院 精神神経科)

双極性障害うつ病相の治療~混合性の特徴・不安性苦痛を伴う群を含め

武島 稔
(医療法人明心会 柴田病院)

双極性障害外来治療患者の実態調査(MUSUBI研究)概要と不安を伴う双極性障害患者の治療実態について

勝元 榮一
(かつもとメンタルクリニック)