大会長挨拶
ご挨拶
第67回日本人間ドック・予防医療学会学術大会の大会長を拝命いたしました、日本赤十字社熊本健康管理センター所長の吉田稔でございます。
平成8年(1996年)、当センター初代所長・小山和作を大会長として第37回日本人間ドック学会を開催して以来、30年ぶりの熊本開催となります。
平成28年(2016年)の熊本地震では、震度7の地震を2度経験いたしました。また、令和8年(2026年)にも震度7の地震に見舞われることとなりました。犠牲となられた方々に心より哀悼の意を表するとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。また、全国の皆様から寄せられております温かいご支援に、厚く御礼申し上げます。
「人生のそばに予防医療」。
これが本学術大会のテーマです。社会全体を揺るがす災害の時も、個人にとっての災いである病に直面された時も、人生のあらゆる場面において、予防医療はその方のそばに寄り添い、支える存在でありたい。そのような想いを込めました。
本学術大会は発災からわずか1か月余りでの開催となります。プログラムには一部変更がございますが、現地で参加される方にも、オンデマンドで参加される方にも、価値ある大会となるよう努めてまいります。また、学術大会の大きな価値の一つである仲間との情報交換の機会も設けておりますので、ぜひご活用いただければ幸いです。
現地参加の皆様には、どうぞ肩肘張らずご参加いただければ幸いです。9月の熊本はまだ暑い日が続きますので、ぜひクールビズの楽な服装でお越しください。「来て、見て、聴いて、感じて、熊本」を合言葉に、皆様をお迎えしたいと思います。
2026年7月21日には、「経済財政運営と改革の基本方針2026」が閣議決定され、「攻めの予防医療」が提言されました。健康リテラシーの向上、能動的な介入の強化、実効性のある行動変容の促進を通じて、健康寿命のさらなる延伸を目指すものです。
具体的には、次の6分野において施策が推進されます。
① 国民歯科健診の具体化
② 生活習慣病等の疾病リスク低減に向けた栄養・食生活対策
③ がん・循環器病等における未受診者の原因究明と、就業状況に応じた受診勧奨
④ 性差に着目したヘルスケアの推進
⑤ リハビリテーションの充実
⑥ 認知症対策としての新たな検査技術の活用による早期診断・早期対応
さらに、これらに共通する基盤的な取り組みとして、データヘルスを活用した「AI予防医療モデル」の構築が掲げられています。
本学会におきましても、「攻めの予防医療」の方向性に沿った新たな知見を数多く提供できるものと考えております。
最後に、このような大変な時期にもかかわらず熊本にお越しいただく演者、座長ならびに学会員の皆様に心より感謝申し上げます。皆様と価値ある時間を共有できますことを祈念し、ご挨拶とさせていただきます。
令和8年(2026年)8月
第67回日本人間ドック・予防医療学会学術大会
学術大会長 吉田 稔
日本赤十字社熊本健康管理センター 所長


