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ご挨拶

第63回日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会
会長 村上 節
(滋賀医科大学産科学婦人科学講座 教授)

令和5年度の第63回日本産科婦人科内視鏡学会学術講演会を担当させていただきます滋賀医科大学産科学婦人科学講座の村上です。

 われわれ医療者は、よく「患者さんから学ぶ」と言われます。確かに、ひとつひとつの経験はわれわれの血となり肉となって、「経験値」を深めます。しかしながら、ひとりの術者が経験できる数には限りがあります。

 「Nur ein Idiot glaubt, aus den eigenen Erfahrungen zu lernen. Ich ziehe es vor, aus den Erfahrungen anderer zu lernen, um von vornherein eigene Fehlerzu vermeiden.(Only an idiot thinks he can learn from his own experience. I prefer to learn from the experiences of others to avoid making my own mistakes in the first place.)」とは、ドイツの鉄血宰相ビスマルクの遺した言葉ですが、より良き術者となるためには、他者の経験からも学び、「経験知」を上げなければなりません。

 そういう想いを込めて、今回のテーマは『賢者たれ!』といたしました。件の言葉には「賢者」という単語は出てきませんが、「愚者に終わるな」というのがその真意です。

 年1回開催される学術講演会は、会員の皆様が知恵を絞り、工夫を重ね、磨いた技術を相互に披露して、その成果を会員全体の共有財産とし、より安全で安心な内視鏡手術を世に浸透させる役目を担っています。

 他者の経験を自らのものとし、更なる高みに到達するために、琵琶湖のほとりで熱い議論を戦わせていただきたいと思います。多数の皆様のご参集をお待ちしています。