第31回乳癌画像研究会

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当番世話人挨拶

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第31回日本乳癌画像研究会
当番世話人 佐竹 弘子
(名古屋大学医学部附属病院
 放射線部 診療教授)

この度、第31回日本乳癌画像研究会の当番世話人を務めさせていただくことになりました。

乳癌画像研究会は、1992年に木戸長一郎先生によって名古屋で発足され、これより節目となる30年後の本研究会を、名古屋の地で開催させていただけることを大変光栄に存じます。これも、諸先輩の先生方が、乳癌画像に対する知識や技術を常に培い受け継いできた所以と思い、敬意を表すとともに深く感謝いたします。

今回のテーマは、『知識と意識の共有:Share knowledge and Raise awareness』としました。昨今のWEB社会では、誰もが簡単に情報を取得することが可能となりましたが、一方で、人が経験に基づいて知識を築き共有することで、個々・全体の意識を高める大切さをこの研究会で実感いただけることを希望し、本テーマを掲げました。

シンポジウムでは、“乳癌リスク”、“HBOC”、“術前化学療法”といった乳癌診療におけるトピックをとりあげ、画像診断との関わりについてご討議いただく予定です。また、AI診断や先端画像検査の開発導入に向けて、日々研鑽を積まれている日本代表の先生方にご講演いただくセッションも企画しております。

特別企画では、マンモグラフィにおけるAI-CADの性能評価を行った国内臨床試験、“DLADS”の最新の進捗をご報告いただけることとなりました。また、2022年4月、5月に同じ名古屋で開催される第48回乳腺甲状腺超音波会議、日本超音波医学会第95回学術集会と合同で企画し、序章ともいえる内容を本研究会でご講演いただく予定です。

教育的企画としては、日常診療で遭遇する症状や病変に対して、診断・治療・マネージメントまでをエキスパートに解説いただくセミナーや、乳房MRIの撮影と読影について学ぶ乳房MRI実践セミナーをご用意しております。また、症例カンファレンスでは、臨床・画像・病理を通して日常のカンファレンスさながらの臨場感あふれる症例検討会を想定しております。更には、興味深い演題も多数登録いただきました。

この場をお借りして、研究会を開催するにあたり、ご指導、ご協力いただいた先生方、企業ならびに関係の皆様に心より深く感謝申し上げます。本研究会における知識の共有が、画像診断を超えて乳癌診療における皆様の意識の向上へとつながることと信じております。

会場となる名古屋市公会堂は、花と緑豊かな鶴舞公園内に所在し、正面前の噴水塔とともに、名古屋の歴史的建造物のシンボルとなっています。早春のいぶきと言うには少し早い時期ですが、公園の梅のつぼみもそろそろ膨らむころと存じます。また、現地開催に加え、会期後に、一部のセッションをのぞき、当日の模様をオンデマンド形式で配信いたす予定です。

多くのご参加を心待ちにしています。何卒よろしくお願いいたします。