第6回 JES We Can九州支部賞
受賞者発表

選考委員長より

 第21回日本内分泌学会九州支部学術集会JES We Can九州支部賞に応募された論文を、5名の選考委員によって、研究課題の独創性、臨床的(基礎医学的)重要性、研究手法の妥当性(対象、方法、統計解析など)、研究のインパクト、申請者の背景(臨床、研究に対する姿勢など)の項目において評価し、今回は3名の先生の受賞とさせていただきました。実際には、応募論文すべてが高評価であり難しい審査となりました。その中で、受賞された3つの論文には差がなく、大変高評価であったという点はすべての選考委員の評価で一致しておりました。結果的に、臨床研究、基礎研究、症例報告の3つの論文が受賞される結果となりました。今回、惜しくも選考から外れた先生(論文)に関しても、今後の研究の発展を十分期待できる内容でした。
 今回応募いただいた先生方全員の、研究、臨床での今後の活躍を大変楽しみにしております。

選考委員会委員長

産業医科大学 山本幸代
(選考委員:三宅育代 的場ゆか 松田やよい 馬越真希)

第6回 JES We Can九州支部賞 受賞者

※受賞講演の動画は、9月4日よりオンデマンド配信いたします。

Significance of Discordant Results Between Confirmatory Tests in Diagnosis of Primary Aldosteronism

九州大学病院 病態制御内科学

福元 多鶴

受賞コメント

この度は、JES We Can九州支部賞にご選出いただき、ありがとうございました。ご指導いただきました共著者の皆様、選考に携わった方々、また、日頃より多大なご協力をいただいております皆様に、心から感謝を申し上げます。

今回の研究は、原発性アルドステロン症の診断における機能確認検査に着目したものです。原発性アルドステロン症は、比較的頻度が高く、本態性高血圧症と比較し脳、心血管の合併症の頻度が高い疾患です。しかし、その診断法が煩雑であることが、適切な診断、治療への妨げとなる場合があります。今回私達は、2つの機能確認検査の結果が乖離した症例の多くが両側性病型と診断されることを明らかにしました。この報告が、原発性アルドステロン症の診断の効率化や治療法選択の最適化に貢献することを期待しています。

今回の受賞を励みに、少しでも医学の進展に寄与できるように、今後の研究に励んでいきたいと思います。

Metreleptin Supplementation for Improving Lipid and
Glycemic Profiles in Acquired Diabetes Lipodystrophy:
A Case Report

久留米大学 医学部 内科学講座 内分泌代謝内科部門

永山 綾子

受賞コメント

この度は、JES We Can九州支部賞という素晴らしい賞を賜り、本当にありがとうございます。選考委員の先生方をはじめ、いつも私の指導にあたり、支えてくださっている全ての方に感謝申し上げます。

今回の症例報告は小児がん経験者の晩期内分泌合併症の診断、治療をテーマにしたもので、難解な症例にも真摯に向き合う事で適切な診断、治療に辿り着けるという、医師として重要な事を学びました。この症例との出会いは、私の内分泌代謝内科医としての転機となり、今まで以上に1つ1つの症例に大切に向き合いたいと感じるようになりました。また、今回の症例報告をこのような場で発表させていただく事が、小児がん経験者の内分泌障害についての啓発になれば幸いです。

当科には様々な形で輝く女性医師の先輩方が沢山いて、私はいつも先生方の背中を追いかけてきました。今後は自分自身が後進のロールモデルとなれるようさらに邁進したいと思います。

Non-alcoholic fatty liver disease in mice with hepatocyte-specific deletion of mitochondrial fission factor

佐賀大学 医学部 内科学講座 肝臓・糖尿病・内分泌内科

武市 幸奈

受賞コメント

今回はこのような賞を頂き大変嬉しく思います。内分泌学会九州支部長の中里雅光先生ならびに選考委員の先生方に感謝申し上げます。私は九州大学病態制御内科へ入局し臨床経験を重ねるうちに、腰を据えて1つのことに取り組みたいと思い大学院へ進学しました。本論文の研究テーマと出会い時間はかかりましたが最後まで諦めずに取り組み、このような機会を得られたことは大変励みとなりました。研究を通して年齢も性別も職種の垣根も越え様々な方と接し視野が広がったことも貴重な財産です。研究のfieldへ導いてくださった現久留米大学の野村政壽先生、厳しくも温かくご指導くださった九州大学の小川佳宏先生、宮澤崇先生、論文に携わってくださったすべての方にこの場をお借りして心より感謝申し上げます。現在は佐賀大学で主に臨床に携わっておりますが、今回の受賞を励みに九州支部の内分泌領域の臨床・研究の発展に貢献できるよう精進して参ります。