大会長挨拶
このたび、第40回高精度放射線外部照射部会学術大会を、2027年5月28日(金)・29日(土)の両日、大阪国際会議場にて開催いたします。
本大会の前身である研究会が1999年に発足してから四半世紀を経て、記念すべき第40回を迎えます。長年にわたり本大会を支えてこられた先輩方の積み重ねの上に、新たな節目の学術集会を皆様とともに迎えられることを、心より喜ばしく思っております。この間、高精度放射線治療は目覚ましい進展を遂げ、照射技術の洗練、品質管理体制の整備、そしてエビデンスの蓄積を通じて、多くの患者さんの治療成績向上に大きく寄与してまいりました。IMRTやSBRTに代表されるような革新的なアプローチは、かつては特別なものでしたが、いまや多くの施設で標準的な選択肢の一つとして定着しつつあります。そうした歴史を振り返るとき、私たちは同時に、次なる課題にも目を向けねばなりません。
技術的に成熟しつつある高精度放射線治療は、次に何を目指すべきでしょうか。がん治療は、もはや「治す」ことだけを目標とする時代ではありません。高齢化と治療成績の向上を背景に、患者さんにとってがんは一時的な出来事ではなく、長い時間をともに生きる存在になりつつあります。治療後の生活の質、再発・転移後の意思決定、多疾患を抱えた方への配慮など、時間軸を踏まえた支援がより一層求められています。本大会では、そのような状況を踏まえ、患者さん一人ひとりの未来を見据えた治療の最適化を多角的に議論する場としたいと考え、テーマを「未来へつなぐ高精度放射線治療」といたしました。
「未来」には医療を担う私たちの未来も含みます。装置やアルゴリズムが高度になるほど、計画・実施・検証に関わる専門性は分化し、チーム医療の役割分担も複雑になります。そのなかで、いかに現場で無理なく、安全に、そして持続的に高度医療を実装し得る体制を築くか、学術的検討を深めたい所存です。
本大会は、The 8th Meeting of the Federation of Asian Organizations for Radiation Oncology(FARO2027)との併催となります。国内外の放射線治療に携わる研究者が一堂に会し、臨床の最前線で得られた知見と、研究の最先端を交換し合える場となることを、深く期待しております。加えて、会場の大阪国際会議場は、国内外からの集いにふさわしい設備とアクセスの良さを備えております。FARO2027との併催による相乗効果は、専門領域を超えた対話や、アジア各国とのネットワークづくりにもつながるものと期待しております。
本大会は、高精度放射線治療に関心のある医師、診療放射線技師、医学物理士、看護師、研究者、学生など皆様を広く歓迎いたします。どうぞお誘い合わせの上、ご参加賜りますようお願い申し上げます。皆様に大阪でお目にかかれることを、心よりお待ちしております。
- 第40回 高精度放射線外部照射部会学術大会
- 大会長 松尾 幸憲
- 公益社団法人日本放射線腫瘍学会
近畿大学医学部放射線医学教室 放射線腫瘍学部門 主任教授
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