第43回日本エンドメトリオーシス学会

会長挨拶

第43回日本エンドメトリオーシス学会

会長 森田 峰人

東邦大学医療センター大森病院 産婦人科学講座

未曽有の大災害である新型コロナウイルス感染症が広がり、不安な日々を過ごされているところと存じます。感染された方々の回復を心よりお祈りするとともに、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。

このたび、第43日本エンドメトリオーシス学会学術講演会を担当させていただくことになりました。本会は1980年に開催された第1回ダナゾール研究会に始まり、私自身が初めて参加した第6回エンドメトリオーシス研究会以来、本学会により非常に多くの知見や手術技術を得ることができ、私自身を育てていただいた学会でもあります。そして、37年の時を経て本学会の学術講演会の会長を務めさせていただくことは大変光栄に存じます。このような機会を与えていただきました歴代理事長をはじめ学会役員ならびに会員の皆様に深く感謝申し上げます。

子宮内膜症は生殖可能女性の約10%に認められ、月経困難症、不妊症などの症状が認められますが、最近では周産期予後や生活習慣病などとの関係が明らかとなっています。さらに、子宮内膜症と社会経済的因子との関連性や医療経済への影響なども、医学・医療にとどまらない学問として発展してきています。一方で、残念ながら日本の少子化が進んでおり、そのことは子宮内膜症患者の増加の可能性を意味し、ほとんどの産婦人科医が子宮内膜症と向き合うべき時代が間近に迫っています。今回の学術講演会では次世代に待ち受ける『New Normal』子宮内膜症について、感染対策を十分に行い、現地での熱い議論を行うことができる環境を準備いたしました。さらに多くの皆さまにご参加いただくためのオンデマンドWEB配信も予定しております。
皆様のご参加を心よりお待ちしております。