会頭挨拶

会頭

アトピー性皮膚炎治療研究会第30回シンポジウム
会頭 中原 剛士
(九州大学大学院医学研究院皮膚科学分野 教授)

さて、2025年2月1日(土)~2日(日)の2日間、アトピー性皮膚炎治療研究会第30回シンポジウムを電気ビル共創館&みらいホール(福岡市)にて開催させて頂くこととなりました。

アトピー性皮膚炎治療研究会は、アトピー性皮膚炎の治療法を医学的に正しく評価し、普及・発展させることを目的に毎年1回開催されているシンポジウムです。それぞれの立場からの活発なディスカッションが特徴な会で、参加者はアトピー性皮膚炎治療に積極的に関わっている、あるいはこれから関わろうとする医療従事者およびメディカルパートナーが主体となり、近年約400名程度が参加して行われます。

本学会のテーマは、「アトピー性皮膚炎治療の新たなる航海 ~私たちが目指すべきもの~」としました。ご存じの通り、近年のアトピー性皮膚炎に対する新規生物学的製剤や低分子化合物、新規外用薬などの新規治療選択肢の増加は、アトピー性皮膚炎治療の可能性を大きく拡げつつあります。一方、このような新規治療薬をいつ、どのような患者に、どのように使うのかについては、まだまだわからないことだらけです。そのような大きな可能性を秘めた、しかし未知の世界への我々の新たなる航海はすでに始まっています。そのような中で、治療薬が少なかった時代からずっと変わらず「私たちが目指すべきもの」があるはずです。私たち(すべての医療従事者、患者)が目指すべきものに向かって、正しい方向に進んでいくためには、皆の考え・経験を共有しながら議論することはとても重要です。そのような貴重な議論の場としての本会を通して、多くの医療従事者が患者とともに、より良い適切な医療を実践できるようになるものと確信しております。

2024年1月吉日

アトピー性皮膚炎治療研究会 第30回シンポジウム