パネルディスカッション2-6「閉塞性大腸癌の治療戦略」

司 会 斉田 芳久 (東邦大学医学部付属大橋病院 外科)
松田 明久 (日本医科大学付属病院 消化器外科)

本邦での保険収載から10年が過ぎ、大腸ステントを用いたbridge to surgery(BTS)が一般化しつつある。ESGE、NCCNなどの欧米のガイドラインにおいては、BTSが有効な治療選択肢であることが明記されているが、本邦の大腸癌治療ガイドラインでは依然として“推奨なし“とされている。本邦のガイドラインを書き換えるにはどうすべきか?さらなる予後向上のためには、手術までの至適待機期間、補助療法などの周術期治療についても解決すべきである。一方で、本邦では欧米と異なり経肛門的減圧管が頻用されてきたという背景もある。経肛門的減圧管が有効な患者群の選別は可能か?また、COVID-19感染症の流行下や2024年に導入される医師の働き方改革などの新しい視点に立った閉塞性大腸癌治療戦略に関する議論も歓迎する。