パネルディスカッション2-4「下部消化管出血の現状と問題点」

司 会 小林 清典 (北里大学医学部 新世紀医療開発センター)
冨樫 一智 (公立大学法人 福島県立医科大学会津医療センター 小腸・大腸・肛門科学講座)

下部消化管出血に関しては、大腸憩室出血を中心に各学会で議論されることが多かった。本パネルでは、大腸腫瘍に対する内視鏡切除後の出血を中心テーマとする。内視鏡切除法はESDやEMRが代表的であり、最近、登場した非焼灼切除法・Underwater EMRも一般化してきている。これらの内視鏡切除後の出血を予防するために、切除後粘膜欠損部を縫縮すること等が行われているが、後出血は皆無ではない。後出血は一旦生じると緊急に内視鏡処置を要するため、重要な課題である。本パネルでは、各切除法別の後出血の実態を報告し、各施設で行われている予防策とその効果を提示してほしい。粘膜欠損部の縫縮は必要なのか?その方法と適応は?施行医によって出血率は違うのか?切除時のgenerator設定はどうすべきか?どのような後出血に緊急内視鏡検査を行うべきか?従来、あまり議論されなかった話題も含めて討議し、今後の方向性を探りたい。