シンポジウム1-3「痔核に対するALTAの長期予後」

司 会 齋藤 徹 (伯鳳会 大阪中央病院)
鮫島 隆志 (潤愛会 鮫島病院)

2005年にALTA(Aluminum Potassium Sulfate Hydrate,Tannic Acid)療法が内痔核の治療に導入された。痔核結紮切除術(LE)と比較して簡便で、疼痛が少ないため、出血や脱肛する内痔核に瞬く間に広く行われ、ALTA療法はそれまで痔核結紮切除術(LE)が主であった痔核の手術療法に大きな変革をもたらした。
しかし、適応を絞らずに投与された症例も多く、当初の再発率は高値であった。その反省をもとに、外痔核を意識した様々な併用療法が発案されている。内痔核治療法研究会による名称記載に従うとLE+A、E・A、A・Eなどである。今回はALTA単独療法、ALTA併用療法の長期予後をKaplan-Meier法を用いて報告して頂きたい。また、如何なる事象や治療成績であったためにALTA単独療法からALTA併用療法へ変遷したのか、再発時の対処法とその成績、有害事象と有害事象発生後の経過についても考察して頂きたい。