シンポジウム1-1「直腸癌における最新の画像診断」

司 会 竹政 伊知朗 (札幌医科大学 消化器・総合、乳腺・内分泌外科)
須並 英二 (杏林大学医学部 消化器・一般外科)

近年、直腸癌に対する治療戦略は、機能温存、低侵襲、集学的治療、根治術の遂行、合併症低減などをキーワードとして急速に進化・複雑化しており、精緻な診断の重要性が増している。その根幹となる術前・術中の画像診断の進歩は目を見張るものがあり、将来展望にも期待感が高まっている。具体的には術前の画像診断として、MRIを主としてCT、PET/CTでの側方リンパ節転移診断、CRM判断補助、術前治療効果判定、手術計画補助などが、また術中の画像診断としては、高精細4K画像に加えてICGや酸素飽和度を用いた血流判断、リンパ流の同定、3次元AR/VR画像を用いた手術ナビゲーションなどが挙げられ、さらにAIを用いた診断精度向上なども注目されている。
本セッションでは、最新の各種画像診断に関して、その方法論、有用性、将来的展望などをエビデンスに基づき提示いただき、今後の直腸癌治療の新たな展開に関して議論を深めたい。