症例検討 How I Do It 1-1「肛門科」

司 会 栗原 浩幸 (所沢肛門病院)
寺田 俊明 (医療法人社団俊和会 寺田病院)

肛門疾患の治療は根治させるだけでなく、術後の肛門機能を考慮した治療方法や手術術式を選択しなければなりません。しかし同じ疾患であっても、患者の肛門の形態や疾患の病状は一つとして同じものはなく、症例ごとに適切な対応が求められます。 例えば巨大痔核や全周性外痔核、嵌頓痔核、痔瘻と痔核の複合病変、広範囲の膿皮症などルーチンの手技を適用できない場合、肛門全体の調和を考え、主訴の改善をはかりながらも形態保持を考慮し、合併症を起こさないように対応することが重要です。 本セッションでは、日ごろの診療や手術中に遭遇する一般的ではない場面において、How I do it?「こういう時どうするの?」、「私ならこうする」といった工夫やトラブル回避の術をご提示いただきたいと思います。肛門疾患に携わるすべての先生方にとって、明日からの臨床に役立ち、治療成績の向上を目指せるようなセッションとなることを願っております。