第54回日本肝癌研究会

ごあいさつ

第54回 日本肝癌研究会 会長
久留米大学病院 臨床検査部

中島 収

この度、第54回日本肝癌研究会を6月28日(木)・29日(金)の2日間、久留米シティプラザで開催させていただく機会を賜り当研究会の病理系幹事の一人として誠に光栄と存じます。久留米開催は第19回(中島敏郎)、第33回(神代正道)に続き3回目にあたることにも感慨深いものがあります。本研究会は外科医、内科医、放射線科医と病理医が一同に集まり肝癌(肝腫瘍)に関連する多様な問題について討議するユニークで伝統のある会です。

病理学は肝癌診療において臨床面をサポートする重要な役割を担っていますが、近年の診断・治療技術の進歩に伴いさらに幅広い対応が望まれています。具体的には臨床診断や治療効果判定において生検や切除検体の病理学的評価は質的診断、悪性度や予後予測の上で重要な意味を持ちます。また一方で肝癌取扱い規約内容の充実やアップデート、さらには今後の診療に期待されている腫瘍マーカー、肝線維化マーカー、遺伝子診断などにも対応する必要があります。

このような観点から今回の研究会テーマを肝癌診療に貢献する病理に注目し『肝癌の新たな臨床病理を考える』としました。この「新たな臨床病理」には本研究会において、多彩な情報を含む血液・生化学・免疫検査や超音波診断などを対象とする臨床検査医学(Clinical Pathology)と形態病理学(Anatomical Pathology)の融合に向けた期待も込めています。そのためには現会員の先生方ばかりでなく臨床検査専門医や臨床検査技師の理解と協力も必要と考えられることから手始めとして彼らの参加を促すことにより今回の研究会が肝癌診療の新たな展開への契機になることを願っております。