ワークショップ4

進行膵癌に対する集学的治療の現状と課題

司会
  • 林 洋光
    (熊本大学病院 消化器外科)
  • 有馬 志穂
    (鹿児島大学大学院 消化器疾患・生活習慣病学)

化学療法の進歩は膵癌治療に大きな進歩をもたらし、切除不能膵癌でもconversion surgeryが可能となる症例も散見される。最近では、BRCA病的バリアントを有するプラチナ感受性膵癌に対しPARP阻害剤の使用が可能となった。さらに頻度は少ないが、MSI-highに対しては抗PD-1抗体薬が、NTRK融合遺伝子陽性に対してはエヌトレクチニブが使用可能となり、進行膵癌に対するprecision medicineも日常診療で導入されつつある。

一方で、FOLFIRINOX療法やGnP療法などのレジメン選択は施設の判断によることが多い。オリゴメタに対する局所療法の意義も未だ不明である。

本セッションでは、進行膵癌に対する各施設における集学的治療の現状や、著効例に対するconversion surgeryの意義やオリゴメタに対する治療戦略などについて議論する場としたい。