シンポジウム4

慢性肝疾患の変遷と現状~ウイルスから代謝性疾患へ~

司会
  • 永田 賢治
    (宮崎大学医学部 内科学講座消化器内科学分野)
  • 立山 雅邦
    (熊本大学病院 消化器内科)

慢性肝疾患診療は大きな変遷の時期を迎え、ウイルス性肝炎において、B型肝炎ではインターフェロンや核酸アナログ、C型肝炎では直接作用型抗ウイルス剤で制御や駆除が可能となった結果、肝炎が鎮静化した背景肝の症例が多くなっている。一方、ウイルス性肝炎制御下でも発癌、門脈圧亢進症などの肝疾患イベントが出現する症例は存在し、モニタリングの在り方を議論する必要がある。今後はアルコール性肝障害や非アルコール性脂肪性肝疾患をはじめとする代謝性疾患が診療の中心となってくることが予想され、このような非ウイルス性の慢性肝疾患についてのマネージメントが重要となってきている。

本シンポジウムでは、この変遷を迎えた肝疾患診療において、ウイルス性、非ウイルス性肝疾患における肝発癌、門脈圧亢進症のリスク要因やそれらに対するスクリーニングや囲い込み、実臨床での診療の現状や今後の在り方を議論したい。