シンポジウム3

上部消化管疾患の低侵襲治療

司会
  • 衛藤 剛
    (大分大学医学部 消化器・小児外科学講座)
  • 山口 直之
    (長崎大学病院 光学医療診療部)

消化管疾患に対する治療には安全性・患者QOL向上、そして悪性疾患の場合には根治性が求められる。低侵襲治療である内視鏡治療、内視鏡外科手術はその有用なモダリティとなる。胃癌においては内視鏡治療の適応が拡大し、また、高齢者では粘膜下層浸潤胃癌に対する内視鏡治療の全国多施設臨床試験が進行中であり、今後ますます内視鏡治療の適応範囲が広がっていく可能性がある。

本シンポジウムでは、各施設での上部消化管疾患(特に悪性疾患)に対する低侵襲治療の適応、手技、治療成績および治療戦略を示していただき、今後の課題について議論していきたい。また、GISTなどの粘膜下腫瘍に対しては、LECSをはじめとする内視鏡外科と内視鏡治療合同手術が普及しているが、噴門部腫瘍や十二指腸腫瘍に対しては手技的難度が高い。合併症予防のための手技の工夫、その治療成績を示していただきたい。