シンポジウム2

胆膵管狭窄に挑む – 診断・治療の最前線

 胆膵管狭窄は、要因が良性から悪性まで多岐にわたり、時に診断・治療に難渋する。良性では、原発性硬化性胆管炎やIgG4関連疾患、慢性膵炎、術後狭窄など、悪性では膵胆道癌、肝細胞癌、転移性腫瘍などがあげられ、その診断はUS(EUS)・CT・MRI・PETなどの画像診断に加え、ERCP時の透視下病理検査が中心であったが、正診率は必ずしも高くなく、切除により診断確定される例も経験される。近年では膵胆道鏡の進歩により直視下の観察・病理検査が可能となり、EUS関連処置の発展もあり、診断法も変化してきている。治療においては、狭窄突破の方法やドレナージ法、使用ステントなどについて、種々の報告があり、その選択は各施設の方針に委ねられているのが現状である。本シンポジウムでは、胆膵管狭窄の診断・治療における各施設の取り組みと成績をご報告いただき、現時点での到達点と今後の展望について議論したい。多数の演題の応募を期待する。