シンポジウム1

肝癌ミラノ基準内の治療の現状

近年、肝細胞癌症例を取り巻く環境は大きく変化している。肝炎ウイルスに対する治療の進歩、正常肝や慢性肝疾患からの肝発癌によりミラノ基準内であれば根治を期待できる。さらに、肝細胞癌に対し内視鏡下肝切除術や肝移植、マイクロ波治療やラジオ波治療、放射線治療や重粒子線治療など肝癌に対する根治治療の選択肢が増えつつある。そのため、これらの治療については各施設における術者の練度や経験、fusion imagingなどのエコー機種や周辺機器環境により治療法の選択方法は異なってくる。
本シンポジウムでは、ミラノ基準内の肝細胞癌症例に関する外科的、内科的アプローチの選択の実際について広く議論を行い、これからの肝細胞癌の診断・治療について展望したい。