日本子ども虐待防止学会 第31回学術集会ほっかいどう大会2025年11月15日(土)・16日(日)会場:札幌コンベンションセンター/

主催者挨拶

大会長挨拶

仲間たちよ、集おう

大会長
田中 康雄
医療法人社団倭会 ミネルバ病院 副院長
北海道大学 名誉教授

 2005年に北海道で開催された第11回学術集会は、日本子どもの虐待防止研究会から、日本子ども虐待防止学会に名称変更した最初の大会で、その時の大会テーマは、『Children First 〜子どもが子どもでいられるために』で、そこには大きな熱がありました。
 あれから20年、2025年の第31回学術集会は、今一度北海道で開催されます。
 大会テーマは、『こどものしあわせ、みんなのしあわせ ~考えよう こどもの権利』です。こどもの人権に注目しつつ、同時に大人たちの、親の、支援する人たちの人権も考えたいと思います。大会プログラムは、社会的な大きな視点から、子どもたち一人ひとりへの細やかな視点へ拡張深化し、今を生きるひとたちが、しあわせに生きる権利とはなにかについて、意見をぶつけ、理解を広げ、深められるよう、鋭意企画検討を重ねているところです。 仲間たちよ、われわれのこれまでの歩みと躓きから、改めてその軌跡を振り返り、未来に目を向けるべき一歩にすべく、北に集おうではないか。

実行委員長挨拶

学びあいましょう

実行委員長
松本 伊智朗
北海道大学 名誉教授

 北海道では、2005年に第11回学術集会が開催され、全道、全国から約2000名の参加者が研鑽と交流を深めました。それから20年、一定の制度的な進展があり、実践の蓄積がなされてきましたが、子どもと家族が直面する困難、支援現場の苦労はむしろ深まっているかもしれません。とりわけこの数年は、法制度の大きな変化の中で、どのように現場の力量を高めるかということが喫緊の課題となっています。
 子ども虐待問題はいくつもの要素が複雑に重なり合い、それに対する対応は極めて高度な応用問題です。人の人生そのものに深く関わりますから、時に支援者を疲弊させます。支援者を疲弊させる、複雑で難しい問題だからこそ、基本的な原則を確認し、他者から学び、協働の文化を構築することが不可欠です。
 ほっかいどう大会がそのような場になるために、実行委員一同、心して準備を進めて行く所存です。ぜひお越しください。人が生まれ、育ち、生きる、このすばらしいことを絵空事にしないために、学びあいましょう。

プログラム委員長挨拶

子どもたちの未来のために

プログラム委員長
井出 智博
北海道大学大学院 教育学研究院 准教授

 学術集会開催に向け、実行委員会の中にプログラム委員会を組織し、大会プログラムの検討を重ねています。プログラム委員会は、これまで北海道の各地でいろいろな形で子ども虐待の問題に関わってこられて方たちが集まって組織されています。一緒にプログラムに関する議論をしていると「名前は知っていたけど…」という方たちが「こういうことに興味があるんだな…」「こんな想いを持っているんだ」ということを知り、プログラム内容が充実していくのに比例して、新たなつながりが生まれ、広がっていくのを感じています。
 今回の学術集会では、参加される支援者の皆さんが、新たな知識やスキルを身に付けるだけでなく、日ごろの支援者としての自身の在り方にも目を向けていただけるような内容を含めたいと考えています。学術集会での体験や出会いを、ぜひ、子どもたちの未来のためにつなげていきましょう。