学会長挨拶

第61回全日本病院学会 in 愛知

学会長 太田 圭洋
(社会医療法人 名古屋記念財団 名古屋記念病院 理事長)

 第61回全日本病院学会in愛知を2019年 9 月 28 日(土)・29 日(日)の2日間にわたり名古屋国際会議場において開催させていただきます。
 今回の学会テーマは『矜持~今こそ示せ、医療人のプライド~』といたしました。今、日本の医療は大きな変革を迫られています。人口が減少局面に入り社会の支え手が減少する中で、今後の我が国の医療を支えていくには医療を提供する側に大きな変化が求められているからです。
 我々は変わっていかねばなりません。医療を取り巻く制度の上でも、地域医療構想、地域包括ケアシステムの構築、医師の働き方改革、専門医制度の変革、消費税問題などなど、医療機関の外部環境は劇的に変化しつつあります。その変革の嵐の中で一番影響を受けようとしているのが、我々、民間病院です。どの変革をとっても、場合によっては自院の存立をおびやかされることになりかねない大改革です。
 その大きな変革の時期にあたり、我々は、いままで地域医療を守ってきたのは自分たちだという矜持を持って向きあっていかなければならないと思います。地域で事情は違いますが、我々、民間病院が地域の医療を支えてきたのです。我々が存在し公的医療機関と役割分担しているからこそ、日本の医療は効率的に運用されてきたのです。我々が存在し続けることが天下国家のためなのです。矜持を保ちプライドを持ってこの変革に向き合っていきましょう。
 例年、本学会は全国の医療関係者約3000名が一堂に集い、さまざまディスカッションを行います。今後の我が国の医療を考えるにあたり参考になる特別講演、教育講演、市民公開講座、シンポジウム、ワークショップなど、多彩な企画を準備したいと思います。
 全国の皆様方のご参加・ご発表を心よりお待ち申し上げます。