


第35回定期学術集会では、タイトルに「スリープハート10」、テーマには「学ぼう睡眠学、広げよう睡眠医療」を掲げました。スリープハート10の意は、スリープは睡眠、ハートは心臓、10は2010年に開催であり、このタイトルは循環器内科医の立場から睡眠医学の臨床研究に取り組んできたことに因んで名付けました。
テーマの「学ぼう睡眠学」については、これまでわが国の何処でも学ぶことができなかった新しい学問「睡眠学」を、これから一人でも多くの医療関係者に学んでいただきたいという願いを込めました。その教材となるのは、2009年1月に発刊された日本睡眠学会編「睡眠学」の本です。快眠を得るために、眠りや生体リズムのメカニズムに関する正しい知識の教育と睡眠衛生の指導、睡眠障害に対する診断法と治療法の修得、それらの普及は急務です。
「広げよう睡眠医療」については、学会認定制度が着実に発展し、不眠症、睡眠時無呼吸症候群(SAS)、ナルコレプシー、むずむず脚症候群(RLS)、レム睡眠行動障害(RBD)、概日リズム睡眠障害(CRSD)等の睡眠障害に対する本格的な診療を行える基盤がわが国にも整備されつつあります。学会認定制度の目的は、「地域医療における安全かつ健全な睡眠医療の樹立」であり、この学術集会を機にさらに大きな発展が期待されています。
ストレス社会の現代では、快適な睡眠をとることが人間性を回復させるためにとても大切です。医療の分野では遂に、1.栄養療法や2.運動療法と同様に、生活習慣(ライフスタイル)改善の三本柱の一つとして3.睡眠療法を重視すべき時代が到来してきました。本格的な睡眠医療の普及は、居眠り事故(産業・交通)の防止効果のみならず、高血圧や糖尿病という生活習慣病の予防・治療にまで有益であることが徐々に明らかにされています。
この学術集会では、睡眠学の学際的な進歩に続く睡眠医療の画期的な発展を目指し、睡眠医療の普及によって活力の溢れた21世紀の社会づくりに少しでも貢献する学術集会にしたいと願っております。招待講演には、スタンフォード大学のクリスチャン・ギルミノー教授など、これまで睡眠研究でお世話になった世界的に著名な先生を数多くお招き致します。
名古屋にて、多数の皆様のご参加を心よりお待ち申し上げております。
愛知医科大学病院睡眠科・睡眠医療センター
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