ご挨拶

第34回日本社会精神医学会開催にあたって


 この度、第34回日本社会精神医学会を開催させていただきますことを、大変光栄に存じます。
 精神医学は、社会から大きな影響を受けながら発展しつつ、社会のさまざまな局面でその成果を役立てていくことを求められます。他の医学分野に比して、精神医学においてとくに重視されるそのような双方向性に、社会精神医学の成り立ちの基礎があると思われます。しかしながら、これまで精神医学とその実践の場である精神医療は、どちらかというと、内在する課題に立ち向かうのに懸命で、結果的に社会に対してやや閉じられた姿勢を取ってきたように思われます。社会に開かれ、向き合ったときに明らかになってくる課題を解決して行くことによって、精神医学はよりよく理解され、また健全に発展していくのではないか、という思いから、本大会のテーマは「社会に開かれた精神医学のために」としました。
 特別講演では西園昌久先生に「社会精神医学は精神医学実践の鏡」というお話をいただきます。シンポジウムでは「早期介入研究アップデイト」「アウトリーチの機能充実とシステム化に向けて」「市民に治療成績を開示する意義」「学校教育における精神疾患」「これからの医療観察法のあり方を考える」「世界に発信する日本の心理社会的研究」といった多彩な内容で、社会精神医学における重要課題について議論します。新しい試みとして「認知リハビリテーションの実際」と題して実践的なミニワークショップを行います。教育講演、教育・研究入門講座、ランチョンセミナー、イブニングセミナーでは重要テーマの最新知見が紹介されます。また会員の皆様より多数の一般演題のご応募をいただきました。さらに、学会翌日には、市民公開講座「ひきこもりからの出立を考える~つながりの支援、支援のつながり~」を開催しますので、あわせてご参加下さい。
 開催にあたり、ご後援、ご支援、ご協賛を賜りました関係者の皆様に深く感謝いたします。雪解け間もない早春の富山での本大会が、参加された皆様にとって、良き学びの機会となりますことを祈念いたします。

第34回 日本社会精神医学会
会 長 鈴木 道雄
富山大学大学院医学薬学研究部 神経精神医学講座
副会長 數川 悟
富山県心の健康センター
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