第30回日本サイコネフロロジー研究会

ご挨拶

舩越 哲

第30回日本サイコネフロロジー研究会

大会長 舩越 哲

(医療法人衆和会理事長)

この度、第30回の日本サイコネフロロジー研究会を、2019年(新しい元号に変わりますので西暦で)7月6日(土)・7日(日)の2日間で、長崎市内のホテルニュー長崎において開催する運びとなりました。

1990年7月に故春木繁一先生らにより第1回目を発足した本会は、とうとう来年に30回目を迎えます。当時は本邦でほとんど知名度がなかったサイコネフロロジーですが、最近急激にレベルアップした背景に、社会的な流れがあります。ここ10年ほどで、一般企業において急速に産業衛生保健が注目されるようになりました。ストレスマネジメント、メンタルヘルスなどの言葉は常用語となり、2015年には厚労省より『労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度』が施行され、社会全体のニーズは拡大しています。

ただ、一般企業では「職場のストレスに対するセルフケア」等、就業環境におけるスキルといった比較的広い観点から考えられるのに対し、サイコネフロロジーはあくまで末期腎不全という病態およびその治療という、患者にも医療者にも変えがたい環境に根ざしています。いきおい「狭く深い」分野ということになりますが、前述のように社会的に成熟してきた理論を基礎に、末期腎不全患者、特に透析患者の心のケア、そのために必要な医療者自身の心のケアを、できるだけ客観的・科学的に考え直す良い機会ではないでしょうか。次回のテーマ、『科学としてのサイコネフロロジー』には、このような思いを込めています。

長崎市は日本の西の端、東シナ海を隔てて韓国と中国は目の前です。来年の夏には多くの方にご参加頂きサイコネフロロジーについて熱く討論して頂き、また異国情緒豊かなこの街や、世界遺産候補の「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」も十分お楽しみ下さい。