ご挨拶

第115回日本精神神経学会学術総会
会 長 染矢 俊幸
新潟大学大学院医歯学総合研究科精神医学分野

染矢 俊幸

2019年6月20日~22日の3日間にわたり、新潟市の朱鷺メッセ(新潟コンベンションセンター)/ホテル日航新潟にて第115回日本精神神経学会学術総会を開催いたします。本学会の新潟での開催は3回目、前回開催からは実に63年ぶりとなります。身の引き締まる思いですが、精一杯努めさせていただきますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、本学術総会のテーマは「-ときをこえてはばたけ- 人・こころ・脳をつなぐ精神医学 Psychiatry to bridge human, mind, and brain: Beyond time and current matters」といたしました。ときをこえての“とき”は、解き、時、朱鷺の意をもち、心や脳の機能、病気の解明を乗り越え、時を超えて通用する、そして新潟の象徴でもある朱鷺を超えるような、というメッセージを込めました。

あたり前のことですが、人はbiopsychosocialな存在です。生物的存在であることに加えて、複雑なこころを持つ心理的存在であり、ここに他の生物とは異なる最大の特徴があります。また、「違いを認識する感覚」主体から「違いには目をつぶって共通性を認識する(同じにする)」能力の獲得によって「意味」や「情報」の共有が可能な、そしてその追求を重視する非常に複雑な社会を形成し、人は社会に影響を与えると同時に、社会からも大きな影響を受ける社会的存在でもあります。

われわれは、こうした「こころ」に表れる医学的問題に専門家として対応していますが、「こころ」の問題にきちんと対応するためには、その現象をよく理解することが必要で、そのためには基盤にある「脳」機能の理解を深めなければなりません。その解明は非常に困難ですが、われわれはそれを乗り越えていかなければなりません。一方で、還元的理解ではなく総体としての人間、一人ひとりの「人」にフォーカスし、「人」を主役において「こころ」・「脳」をつなぐ精神医学、その人の人生経験や価値観を理解する医学を目指そうとする、そういう未来を模索しようとする流れの一助となる学術集会にしたいと考えています。

本学会の開催を通じ、精神医学の学問としての発展に寄与することはもちろん、関連学会との連携を図り、広く各専門領域の現状と課題を学習できる場を充実させて、また、精神神経領域を代表する基幹学会として、次世代を担う精神科医の養成、ICDなどの国際活動への対応、社会に貢献できる精神医学や精神科医療のあり様などを真摯に議論し、それらの道筋を発信できる活発な場にできるよう努めてまいります。

新潟を訪れていただくせっかくの機会でもありますので、学会以外でも新潟の魅力に触れて大いに楽しんでいただきたいと思っております。会員の皆さまの多くのご参加を心からお願い申し上げます。

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