ご挨拶

学会長 笽島茂

平成25年(2013年)10月23日(水)から同月25日(金)にかけて、三重県津市において第72回日本公衆衛生学会総会を開催させていただくことになりました。日本公衆衛生学会の会員の皆様、公衆衛生に関わる皆様に学会長として一言ご挨拶申し上げます。

本総会のメインタイトルは「変革期我が国における公衆衛生学の現状と課題:隣接諸科学との対話」とさせていただきました。我が国で政治経済の長期的混迷と人口構造の高齢化が進む中で、公衆衛生の目的とする健康社会と人々の長寿の意味や価値があらためて問われています。社会の在りようは大きく変わり、公衆衛生の実現のための学の内容も方法も大きな変革期にあります。
今回の学会は、公衆衛生学自身の変革への意志を明らかにし、その目的と方法論について、経済学や再生医学をはじめとする隣接諸科学と、そして可能ならば哲学や歴史学と対話する機会にしたいと希望しております。

開催地となる三重県は東西文化の地政学的分岐点にあるといわれ、文化の融合と発信に見るべきものが数多くあります。歴史においては、近世にあって古事記の神代の心を近代に投影した本居宣長、文学において俳諧を芸術に昇華せしめた松尾芭蕉、現代にあって公害の疫学に画期的な事績を残した吉田克己名誉教授(三重大学)が光彩を放っています。そして、変動する歴史の中で不動点のように変わらぬ伊勢の神宮は、変革期のなかでこそ存在感を増しています。
奇しくも神宮は、本学会第72回総会開催時期に20年がかりで行われてきた第62回式年遷宮(しきねんせんぐう)のクライマックスである遷御(せんぎょ)を迎えます。式年遷宮は言わば20年に一度の神様の引っ越しをさしますが、1300年間、常に瑞々しくあるために行われてきたときいております。まさに公衆衛生学の瑞々しい原点を考えるのに絶好の場所と時間を与えていただいたような気がします。

御食国(みけつくに)、三重の食材は、伊勢えび、的矢(まとや)かき、安乗(あのり)ふぐ、松阪牛、伊賀牛などなど、枚挙に暇がありません。多数の会員の皆様が三重の地にお越しくださり、本学会総会に積極的にご参加頂くことを衷心よりお待ち申し上げます。


第72回日本公衆衛生学会総会
学会長 笽島 茂
三重大学大学院医学系研究科公衆衛生・産業医学分野教授

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