ご挨拶

平成24年(2012年)10月24日(水)から同月26日(金)にかけて、山口市において第71回日本公衆衛生学会総会を開催させていただくことになりました。日本公衆衛生学会の会員の皆様、地域における健康と環境の課題に取り組んでおられる皆様に、学会長としてご挨拶申し上げます。
本総会のメインテーマは「健康リスクへの先見的対応の展望と公衆衛生の課題」とさせていただきました。日本公衆衛生学会では平成17年に「21世紀の公衆衛生研究戦略委員会」を設置し、これまでの公衆衛生研究の総括と将来展望を示しています。その提言を受け、平成21年に「公衆衛生モニタリング・レポート委員会」が設置されました。同委員会は、既知で未解決、新たに発生しつつある、さらには将来の潜在的な健康リスクに対し、先見的な情報収集・整理と責任ある情報の迅速な発信によって、行政等への政策提言、公衆衛生研究戦略の提案、関連学会や諸機関と連携しての推進を目的として活動してきました。その成果は3年間の報告書等として公表されています。このような健康リスクへの先見的対応の視点と実現は地域保健のそれぞれの課題において求められています。その問題意識を本総会での議論に反映していただくことを期待しています。
日本の代表的「小京都」として第2位に選ばれた津和野、さらに第4位の萩を背後に持つ山口も、国宝の瑠璃光寺五重塔など古くからの歴史を有し西の京と呼ばれる静かな町です。大都市と異なり分散会場となりますが、県庁から市役所にかけてのパークロード周辺の施設を使用し、静かな秋の山口を散策しながら公衆衛生を考える総会にしたいと構成を進めているところです。また、会場近くには湯温が高く湯量の豊富な湯田温泉があり、秋吉台、秋芳洞、下関などの観光地にも便利な位置にあります。さらに、中原中也、種田山頭火、金子みすゞなどの文化人や明治維新に活躍した人物の足跡も多く残されています。やや高価ではありますが10月は「ふぐ」の季節の始まりの時期でもあります。
日本公衆衛生学会70年の歴史において山口県では初めての総会開催になります。ノーベル物理学賞を受賞された益川敏英先生と国立がん研究センターの津金昌一郎先生との特別対談など、企画運営関係者一同、意義ある総会にするために鋭意準備を重ねています。多くの先生方のご参加を心よりお待ち申し上げております。
第71回日本公衆衛生学会総会
会長 原田 規章
山口大学大学院医学系研究科環境保健医学 教授