会長挨拶

皆様におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
この度、2019年3月14日(木曜日)~16日(土曜日)に奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~にて第6回アジア神経麻酔集中治療学会(The 6th Congress of Asian Society for Neuroanesthesia and Critical Care :ASNACC)、第23回日本神経麻酔集中治療学会(The 23th annual meeting of Japanese Society of Neuroscience in Anesthesiology and Critical Care: JSNACC)を主催させていただくこととなりました。奈良県立医科大学麻酔科学教室として誠に光栄に存ずるとともに、その重責を感じております。

神経麻酔集中治療は、脳外科手術や神経集中治療に加え、脳神経モニター、周術期脳梗塞、術後認知障害、術後せん妄、術後疼痛管理、慢性疼痛、術後機能(生活の質、生活機能、幸福度)や早期機能回復プログラムなど幅広い領域をカバーしています。特に現在の高齢化社会においてはいかに機能的予後を改善していくかということは術後生活機能を温存する上で極めて重要になっております。また、このような機能回復の取り組みは医師のみならず、歯科医、看護師、薬剤師、臨床検査技師、理学療法士、作業療法士、管理栄養士、臨床工学士、歯科衛生士など多職種で取り組む必要があります。今回は、多職種で患者さんの幸福をという” multidisciplinary approach for well-being”をメインテーマとしました。


アジア神経麻酔集中治療学会は、アジアの国々の神経麻酔の専門家が集まり2年に1回開催しています。これまでに、中国、インド、インドネシア、韓国、シンガポールで開催され、2019年は日本が担当となり、日本神経麻酔集中治療学会と合同開催となりました。是非、アジアの神経麻酔科医ともご交流いただければと思います。日本神経麻酔集中治療学会は全国の医師が参加されますが、近年は多職種連携のためのメディカルスタッフの方にも是非ご参加いただきたいと考えております。神経モニタリングのハンズオンセミナーも実施しますので、臨床検査、臨床工学士さんの参加もお願いしたいと思います。

奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~は、美しい伝統的な建築や自然が多くある奈良市に位置しております。メインホールである能楽堂も非常に趣のある会場です。周りには奈良公園や多くの歴史的建造物が多く、癒しのリラックスした感覚を味わっていただけると思います。参加者の皆さん、ご家族の方の良い思い出になれば幸いです。関連の方々のご指導・ご協力を賜り、実りのあるものにしたいと思いますので、多数の演題応募とご参加をお待ちしております。どうぞよろしくお願い申し上げます。



会長
川口 昌彦

公立大学法人 奈良県立医科大学 麻酔科学教室