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ご挨拶

 第13回日本うつ病学会総会の開催にあたり御挨拶申しあげます。

 第13回総会は、平成28年8月5日(金)~6日(土)、名古屋駅から徒歩5分の愛知県産業労働センター(ウインクあいち)で開催いたします。

 我が国では、約100万人の方々がうつ病あるいは双極性障害の治療を受けておられ、ご本人と周囲の方々に大きな苦しみを引き起こすと同時に、自死、長期休務・休学、就労・就学能力の低下などの誘因になるなど、両疾患が引き起こす社会的損失は甚大です。その背景には、うつ病と双極性障害が、児童思春期から、周産期、就労期間、老年期と、我々のライフステージを通じて多様な状況で生じる点が挙げられます。さらに、心循環系疾患、糖尿病や癌など身体疾患の患者さんは、うつ病もしくは双極性障害をあわせて患っておられることも多く、併発することで身体疾患の治療経過に悪影響を与え得る一方、適切に介入することで身体疾患の予後が改善することも報告されております。すなわち、広く保健・医療関係者は、うつ病と双極性障害に精通することが求められております。

 うつ病と双極性障害は、主症状が気分の変化であるという共通点を持っておりますが、両者の治療法は異なるため、両疾患を鑑別した上で、治療方針を立てることが必要です。また、うつ病と双極性障害は、他の精神障害である不安症、アルコール関連障害、パーソナリティ障害、神経発達症を併存することも多く、その点を踏まえた治療方針の決定が必要です。したがって、うつ病と双極性障害のみならず、関連する精神障害に関する情報を得ることも、両疾患に関わる関係者には求められております。

 一方、うつ病と双極性障害の診断法、治療法、予防策は万全とは言えないのが現状で、ご本人・ご家族の苦痛と社会的損失を軽減するため、未だ解明されていない、病因・病態の究明は不可欠で、さらに病因・病態に基づく診断法、治療法、予防法を開発するには、多方面の研究者の参画が必要です。

 日本うつ病学会は、医師や医学研究者のみならず、保健師、看護師、臨床心理士など、幅広い分野の会員から構成されておりますが、一層広範な領域の方々に参加して頂き、うつ病と双極性障害に関する、より良い保健・医療の提供と、精度の高い情報発信を実現したいと考えております。

 以上を踏まえて、第13回総会のテーマを「うつ病・双極性障害を診る・支える・知る」といたしました。うつ病・双極性障害の診療、研究、教育に携わる医学・医療・保健関係者に加えて、当事者にも参加して頂く「当事者が治療に期待すること」をテーマとしたシンポジウム、児童思春期、周産期、就労者、身体疾患との関係をテーマにしたシンポジウムやワークショップなどを予定しております。本総会が、うつ病・双極性障害への理解を進め、当事者・ご家族の期待に沿える精神医療の発展と精神保健の充実に貢献できるよう準備を進めたいと考えております。

 最後になりますが、今一度、第13回日本うつ病学会総会への、皆様の御参加と御発表をお願い申しあげます。

 本大会で、お会いできますことを心よりお待ち申しあげております。

第13回日本うつ病学会総会
会長 尾崎 紀夫
名古屋大学大学院医学系研究科 精神医学・親と子どもの心療学分野

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