ご挨拶

第21回日本精神保健・予防学会学術集会
会長 近藤 毅
琉球大学大学院 精神病態医学講座 教授

会長 近藤 毅  第21回日本精神保健・予防学会学術集会を、2017年(平成29年)12月9日(土曜日)・10日(日曜日)の両日、沖縄県市町村自治会館(沖縄県那覇市)にて開催いたします。
 精神保健および予防の分野は大変幅広い領域を包含しており、すべてが精神医学モデルのみで解釈できるものではありません。また、その対象は患者さんやハイリスク者に限らず、広く一般市民に向けられるべきものであると考えられます。そして、精神保健や予防にコミットする人たちも、医療関係者だけでなく多職種での関与、あるいはゲートキーパーとしての地域住民の能動的参加も含めた運動を展開していく場合も少なくはないでしょう。そこで、今回の学術集会ではあえて学会テーマの制限を設けずに、幅広く多様な演題を募集することといたしました。
 沖縄での開催は、2001年(平成13年)6月22-23日の第5回の日本精神保健・予防学会以来のことです。当時は小椋力会長のもとに、第1回日本国際精神障害予防会議との合同の開催として、「精神疾患の早期発見・介入・治療」に関わる国内外の最新知見を集積しての活発な討議が行われました。15年の月日が流れ、今、我が国では「健やかなメンタルヘルスを保持すること」の重要性が、学校精神保健や産業精神保健の場においてだけではなく、広く社会に向けても叫ばれており、それらがいじめ防止に向けた活動やストレスチェック制度の展開にもつながっているものと考えられます。
 また、本学会が一貫して「統合失調症の予防」を最優先課題に掲げてきたことにより、従来の本疾患の固定イメージであった進行性で不可逆性の病態との諦観を交えた認識にも少しずつ変化の兆しが表れ、社会生活機能障害に至ってしまう前での有効な介入もありうるのではないかというささやかな期待も芽生え始めてきました。その延長線上に、はたして、「統合失調症はいまや社会参画が可能な疾患となった」と言える日がいずれは来るものなのか、期待を込めて見守っていきたいと思います。
 12月は沖縄にとっては観光シーズン到来の季節でもあります。学会の合間には、名所旧跡に足を運ばれたり、郷土の料理や芸能をお楽しみいただければ幸いに存じます。ぜひとも多数の皆様にご参加いただき、沖縄で開催される日本精神保健・予防学会を意義深いものにしていただきますよう、何卒宜しくご高配の程お願い申し上げます。

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第21回日本精神保健・予防学会学術集会