The 36th Annual Meeting of the Japanese Liver Transplantation Society

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第36回日本肝移植研究会

ご挨拶

当番世話人:國土 典宏

第36回日本肝移植研究会
当番世話人 國土 典宏
東京大学 肝胆膵外科・人工臓器移植外科 前教授(名誉教授)
国立国際医療研究センター 理事長

 来る平成30年(2018年)5月25日(金)、26日(土)の2日間にわたり、第36回日本肝移植研究会を東京大学本郷キャンパス内 伊藤国際学術研究センターにおいて開催させていただくこととなりました。東京大学としての開催は1984年旧第一外科教授森岡恭彦当番世話人、2004年当教室幕内雅敏当番世話人に続き3回目であり、東京大学肝胆膵外科・人工臓器移植外科としては2回目、また私が現在所属する国立国際医療研究センターとしては初めての開催となります。

 東京大学旧第二外科は1960年代に腎臓移植を開始し、人工肝補助装置の開発などに力をいれておりましたが、1994年幕内雅敏前教授の就任後すぐ生体肝移植のプログラムを立ち上げ、1996年1月31日に教室第一例目の生体肝移植術を実施しました。以来、580例を超える生体肝移植、26例の脳死肝移植を行っております。2007年12月に私が教授に就任後も「安全で確実な肝移植」をモットーに掲げて手技の標準化を進め、最近の10年間では周術期死亡率4%を達成しております。

 生体肝移植開始後の28年間を振り返りますと、本邦の繊細で緻密な肝胆膵外科技術・知見を礎とした生体肝移植術は諸先輩方の努力で確立された手技として認められ、いまやアジアを中心に世界中で行われるようになりました。一方、国内では1999年に臓器移植法の下で初の脳死肝移植が施行され、2010年の臓器移植法改正後、一定の脳死ドナー数の増加をみとめてはおりますが、いまだ年間100例には達せず、肝移植の90%近くを生体肝移植に頼らざるを得ない状況が続いています。年間肝移植総症例数はわが国全体で400例程度に止まっており、年間1000例を越える韓国やインドなどに数的には遠く及ばない状況になっています。今後臓器提供プロセスなどを改善して臓器提供を増やし、脳死肝移植年間500例を目標に日本移植学会、臓器移植ネットワークなど関係者が尽力されていますが、少なくともここ数年間は年間400例程度の症例数を確保しながら、わが国のすぐれた技術を次世代に継承する必要があります。

 このような背景の中、今回第36回日本肝移植研究会を主催させていいただくにあたり、テーマを「肝移植 次世代への継承」とさせていただきました。生体肝移植パイオニアの世代から技術を引き継いだ我々の世代が、さらに次の世代に肝移植医療をどのように継承していけば良いのか、日本の肝移植の未来のために何ができるか、将来の展望は何かを真剣に討議する機会になればと思っております。

 5月の本郷キャンパスは新緑が大変美しい時期です。本研究会が本邦の肝移植の発展、次世代への継承の場となるよう、教室員一同鋭意準備しておりますので、皆様にはどうか大挙して東京大学本郷キャンパスにお越しいただき、活発なご討議、初夏の東京を満喫していただきたく存じます。