会長挨拶

第22回日本肝胆膵外科学会・学術集会
会長 海野 倫明
東北大学大学院・消化器外科学

この度、第22 回日本肝胆膵外科学会・学術集会(平成22年5月26日〜28日、於東北大学百周年記念会館・仙台国際センター)の会長を拝命しその重責に身が引き締まる思いです。私のような若輩者に本学会会長を指名していただきましたこと、高田忠敬理事長をはじめ本学会の諸先輩に、また学会の運営にご協力いただきました東北大学消化器外科学分野の皆様に厚く御礼申し上げます。

さて、会員の皆様のご尽力により1200題を超える多数のご応募をいただきましたことを心から感謝申し上げます。新緑の仙台において、会員の皆様が膝を突き合わせて活発な議論と親睦が図れますよう教室をあげて準備しております。

日本肝胆膵外科学会では、高度技能医制度を発足させてから2年が経過し、来年には初めての肝胆膵高度技能医が誕生します。この高度技能医制度が発足し、学会の性質も大きく変わってきたように思います。高度技能医という明確な目標が設定されたことにより、若手医師が高いmotivation を持って肝胆膵外科を目指すようになりました。また高度技能医を取得させるためには、肝胆膵高難度手術を50例以上執刀させなければなりません。そこで本第22回学術集会では、「Next Generation を育てる」をテーマとして掲げ、肝胆膵外科高度技能医を取得しようとする医師、すなわちNext Generationはどうあるべきか、どう育てていくか、を十分に議論してまいりたく存じます。

高度技能医は専門的知識と修練された技術、高い倫理性を兼ね備えていることが求められています。技術を評価するためにビデオ審査が行われますが、ビデオ審査は技術の一面を見るものに過ぎません。日常の臨床を通して、どのような技術をどのように教育するかが最も重要です。また指導医・高度技能医ともに高い倫理性を有しているというのが本制度の前提条件であり、日頃から高い倫理観を育む必要があると考えます。高度技能医のハードルは高いですが、地域医療を担うためにも、肝胆膵外科の志望者を減らさないためにも、過度に狭き門にすることなく、優れた高度技能医を数多く育成していかなければなりません。そこで特別企画として「指導医はどうあるべきか」「肝胆膵外科高度技能医制度のあり方―高度技能医は何人必要か」を予定し、指導法や適正な高度技能医の数を皆さんと議論していきたいと思います。

さらに、標準的治療法をマスターした上でその先を見据えた新たな基礎研究・臨床研究を担っていく人材を育てていかなければ、本学会の発展はありません。新しい時代の肝胆膵外科学会のあるべき姿を、皆様とともに作り上げて行く所存です。

学術集会では若手を司会に登用し、ベテランには高所大所からの総括発言をお願いいたしました。失礼も多々あるかと思いますが、会長の不徳によるものとお許しいただければ幸いです。また会場が2箇所にわかれ、皆様に不便を感じさせることも多いかと思いますが、多数の皆様のご来場と活発なご議論をお願いいたします。

新緑の仙台で皆様にお会いできることを楽しみにしています。

© 第22回日本肝胆膵外科学会・学術集会