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会長挨拶

第49回 日本動脈硬化学会 会長 松本 昌泰

第49回日本動脈硬化学会総会・学術集会
会長 松本 昌泰
広島大学名誉教授
独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)星ヶ丘医療センター院長

この度、第49回日本動脈硬化学会総会・学術集会を2017年7月6日(木)、7日(金)にグランドプリンスホテル広島(広島市)にて開催させて頂くこととなりましたので、一言ご挨拶申し上げます。

広島での本学会総会の開催は初めてであり、神経内科領域を専門とするものが会頭をおさめるのは、1986年に第18回大会を京都大学医学部神経内科の亀山正邦先生が開催して以来、実に31年ぶりのこととなり、その重責に身の引き締まる思いです。私は1977年に脳梗塞(ラクナ梗塞)を発症した父に導かれ、脳血管障害を専門とする神経内科領域に進むこととなりましたが、その40年後の節目の年に本学会総会を開催させて頂く栄誉に預かり、まことに感慨深いものがあります。

父が脳梗塞を発症した当時は、脳卒中が日本人の死因のトップであり、動脈硬化といえば脳卒中の前段階とも目された「脳動脈硬化症」という病名も多用された時代でした。また、脳卒中の大半は高血圧や栄養障害を原因とする脳出血であり、むしろ低コレステロール血症が問題視されていました。しかしながら、その後の減塩や降圧治療の進歩、生活習慣の欧米化にともなう肥満、糖尿病、脂質異常症の激増により今や脳卒中の大半は非致死的な脳梗塞となり、我が国の死亡原因としても悪性腫瘍、心疾患、肺炎に次いで第4位となっています。ただ、高齢化の進行とともにその発症は増え続けており、高齢者の「寝たきり」の最大原因であるとともに、父も罹患した血管性認知症の原因でもあり、健康寿命の延伸を図る上でも、心筋梗塞や脳梗塞などの動脈硬化を基盤として発症するアテローム血栓症の征圧が最重要課題となっています。また、分子生物学の長足の進歩により、不安定プラークや血栓症、微小循環障害などの基礎病態が分子・細胞レベルで明らかとされ、スタチンはもとより、各種の抗血栓薬などの分子ターゲットに作用する薬物が開発され次々と臨床応用されてきています。

その意味で、第49回総会・学術集会のテーマは「分子レベルから見た脳・冠動脈硬化症〜その臨床へのインパクト〜」とさせて頂きました。日本人の動脈硬化性疾患による死亡率は米国と同等ですが、脳卒中の頻度がより多く、また脳卒中の中でもアテローム血栓性脳梗塞の頻度が増加してきています。そのような意味で、私が会長としてお世話させていただく意義があるものと考えています。

動脈硬化性疾患では、その発症予防が最も重要ですが、2017年は「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」の改訂・発刊される年にあたりますので、シンポジウムにてその概要をご紹介頂く予定です。その他、動脈硬化のバイオマーカーやマイクロバイオームとの関連、臨床研究などの進展についても取り上げたいと考えています。

なお、会場を予定しておりますグランドプリンスホテル広島はG7外相会議が開催されるなど、温泉も楽しめる風光明媚なリゾートホテルとしても有名です。ぜひ多くの皆様方にご参集いただき、活発なご発表やご討論、ならびに交流が図られる事を心より期待しています。また、広島は里山・里海の食材に恵まれ、酒所としても知られ、歴史ロマンあふれる地でもあります。この七夕の機会に、動脈硬化征圧への熱い眼差しとともに、瀬戸内の絶景や星空を眺めながら心身のリフレッシュをして頂ければと祈念しています。