会長挨拶

第28回日本臨床精神神経薬理学会 会長挨拶

この度、第28回日本臨床精神神経薬理学会と第48回日本神経精神薬理学会の合同年会において、日本臨床精神神経薬理学会の会長を務めさせていただきます、杏林大学医学部精神神経科学教室の渡邊です。今回は3年ぶりに日本神経精神薬理学会との合同開催となりましたが、このような大役を仰せつかり、身の引き締まる思いでおります。

向精神薬開発をとりまく国内外の環境は、皆様もご承知のように一時に比べると大分厳しい状況となっています。しかしながら、新薬の開発推進のみならず、既存の薬剤の新たなる効能の確認、さらには有害事象の最少化、そして何よりも個別化を図ることで、一人でも多くの当事者の方をリカバリーに導くことが可能になると考えます。我々精神薬理にかかわる臨床家や研究者達が共に取り組むべき課題は多くあるといってよいでしょう。そのような意味からも、改めて本学会が未来志向で担うべき役割は大きいものと理解しております。

そこで日本神経精神薬理学会の中込和幸大会長と話し合い、大会テーマを「精神神経薬理学のイノベーション創出」といたしました。今回は久しぶりの合同開催ということもあり、堅苦しい会ではなく、活気あるお祭りのような年会をイメージしております。また会場は、小生の知る限り精神科領域でこれまで学会の開催をしたことがない東京ドームホテルにいたしました。東京を代表する建物の一つである東京ドームの脇にあり、下町にもスカイツリーにも近く、古きよき東京と新しい東京のよさを同時に味わっていただける場所かと思います。

この大会を機に、我が国における精神薬理学に関する臨床・研究が新たなる発展を遂げるよう、大会プログラムを創意工夫し、微力ながら尽力したいと思います。是非とも多くの方々にご参加いただき、楽しんでいただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。

第48回日本神経精神薬理学会 会長挨拶

このたび、第28回日本臨床精神神経薬理学会・第48回日本神経精神薬理学会の合同年会の日本神経精神薬理学会の会長を務めさせていただきます中込でございます。今回は、久しぶりに日本臨床精神神経薬理学会との合同年会であり、しかも渡邊衡一郎教授とご一緒できるということで、自分自身格別な思いでおります。できるだけ皆さまに楽しんでいただけるようなプログラム構成を心がけて参りますので、一人でも多くの先生方のご参加をお願いいたします。

さて、今回の学会テーマは“精神神経薬理学のイノベーション創出”とさせていただきました。近年、新たな作用機序をもつシーズが多く開発され、臨床試験に臨んでおります。残年ながら承認に至らないケースもままみられますが、私は、必ずしも効果がないため、とも言い切れない印象を持っています。従来の臨床試験での主要アウトカムは、ほとんどがPANSSやHAMDといった、限られた精神症状評価尺度に依存してきました。しかし、そうした評価の改善が必ずしも患者が望む社会生活や主観的満足感の改善につながってきたか、と言いますと、決してそうではないように思われます。

基礎の分野では、新たな動物モデルの作成や再生医療など新しい科学技術を生かした薬物の開発を進めると同時に、臨床分野においては患者の望む治療目標に合わせたアウトカムメジャーの開発やレギュラトリーサイエンスの推進が期待されます。両者を組み合わせることで、多様な薬物が使用できるようになり、個々の患者に合わせた薬物の選択が可能となるプレシジョンメディシンの実現につながるのではないでしょうか。患者のアンメットニーズに応えるためには、基礎、臨床の研究者がより近くタッグを組むことが必至です。そういう意味で、今回の学会はまさに“精神薬理学のイノベーション創出”に寄与する貴重な機会を提供することになる、と信じています。

本学会は、渡邊衡一郎教授の発案で、東京ドームで開催されることとなりました。東京を代表する施設の一つです。私は関西出身ですがジャイアンツファンなので、まったく違和感はありませんが、阪神タイガースファンの皆さま、ぜひ嫌がらずに敵地の視察にいらしてください!

  • 渡邊 衡一郎
    第28回日本臨床精神神経薬理学会
    会長 渡邊 衡一郎
    杏林大学医学部精神神経科学教室
  • 中込 和幸
    第48回日本神経精神薬理学会
    会長 中込 和幸
    国立研究開発法人 国立精神・神経医療
    研究センター精神保健研究所

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