開催概要

「百寿社会の展望」シンポジウム
会期: 2018年3月17日(土) 12:50~17:30(開場:12:30)
会場: 東京大学伊藤国際学術研究センター 伊藤謝恩ホール
(都営大江戸線「本郷三丁目」駅から徒歩約6分)
〒113-0033 東京都文京区本郷7丁目3−1
参加費: 無料(※事前登録制)
主催: 「百寿社会の展望」シンポジウム 世話人会
代表世話人: 伊藤 裕(慶應義塾大学医学部 教授)
世話人: 大段 秀樹 (広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)
清野 宏  (東京大学医科学研究所 教授)
定藤 規弘 (自然科学研究機構生理学研究所 教授)
田中 純子 (広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)
服部 信孝 (順天堂大学医学部 教授)
勝木 元也 (日本学術振興会 相談役)
事務局: 入江 潤一郎(慶應義塾大学医学部 腎臓内分泌代謝内科)
お問合せ(運営事務局): 株式会社コンベンションリンケージ内
E-mail: centenarians@c-linkage.co.jp
TEL: 03-3263-8688 FAX:03-3263-8693
住所:102-0075 東京都千代田区三番町2 
受付時間:土日祝日を除く平日10時~17時

開催趣旨

 この度、2018年3月17日(土)に東京大学伊藤国際学術研究センター伊藤謝恩ホールにて、「百寿社会の展望」シンポジウムを開催する運びとなりました。
 2015年、我が国では、65歳以上人口の総人口に対する割合が、26.7%となり、「超高齢社会」が急速に現れました。生の尽きるまでの「生命寿命」は延伸する一方で、社会的に自立して生きることのできる時間、「健康寿命」は伸び悩み、その10年のギャップは一向に縮まる様相がありません。3.2秒に1人発症する認知症、その家族の介護負担、社会全体の負荷の増加、終わりの見えない延命治療、安楽死の是非と個人の尊厳など、解決を見いだせないままに現代医療は継続されています。一方、今後、婚姻件数、出生数の低下による少子化が加速され、高齢者人口割合が高いままに、確実に人口全体は縮小していきます。また、地方のまちから人々は離散し、公共サービスの低下との悪循環のなか、我々の生活空間は限定、劣化しています。ようやく、人々は、自らの終末期の生活の有り様、それを支える社会そのものの持続可能性に対して不安を抱くようになりました。
 百歳に達する、いわゆる百寿者(センチネリアン)は6万人を超え、今生まれた子供たちの半数は100歳以上生きることができるようになるとされています。しかし、長く生きながらえたその先に、「幸福」は待っているのでしょうか?
 「幸福」とは、人が生きたいと望む理由です。「幸福」は、pleasure(快楽), engagement(仕事), meaningful(意味)の三つのとらえ方があり、その実現には、身体的のみならず、精神的、さらには社会的な充足感が望まれます。
病勢の進行遅延、延命をひたすら追い求めてきた医療から脱し、個々人の疾病発来を超早期に捉え、いち早く介入し、ライフコースを操作する“先制医療 (pre-emptive medicine)” の重要性が認識され始めています。また、食事療法、腸内細菌叢整備、あるいはエクササイズ、マインドフルネスなどの先制的予防法も提案されています。
 高齢者には、疾病克服以外に、労働意欲と社会貢献、社会とのつながり、家族や対話者の存在などが、その「幸福」に大きく影響します。高齢者を支える、まちづくり、まち再生も始まっています。独居老人とAIに駆動されるロボットとの自在対話など、全く新しい発想のアプローチが試されることも期待されます。限られた社会資源の有効シェアリングも問題となります。
 果たして、百年を超えるわれわれの人生に、「寿」はあるのでしょうか?我々ひとりひとりが「幸福」に向かうことができる、寛容と調和をもった「百寿社会」の実現が今こそ望まれています。本シンポジウムは、可能な限り多彩な領域から、さまざまな方々にお集まりいただき、我が国に現出した「百寿社会」という巨象を、それぞれの立場から「撫で評して」いただき、求心的にその全体像を浮き彫りにすることを意図して企画致しました。
是非、本シンポジウムご参加賜りますようお願い申し上げます。

 『自分の意志の弱さに驚いた時、わたしが思いついたイメージは、自分が象の背中に乗っている象使いであるというものだった。私は手綱を握り、あっちへ引っ張ったり、こっちへ引っ張ったりして、象に回れ、止まれ、進めなどと命令することができる。象に指令することはできるが、それは象が自分自身の欲望を持たない時だけだ。象が本当に何かしたいと思ったら、私はもはや彼にかなわない』 
(「しあわせ仮説」 ジョナサン・ハイト著 藤澤隆史、藤澤玲子訳)
 
 
百寿社会の展望 シンポジウム
代表世話人 伊藤 裕

(慶應義塾大学医学部 教授)

 

プログラム

12:30

開場

12:50

開会挨拶  本シンポジウムの成り立ちとねらい

百寿社会の展望シンポジウム 代表世話人 伊藤 裕 
(慶應義塾大学医学部 教授)

13:00

セッション1 百寿者を支える医学と医療

座長:大段 秀樹
(広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)・服部 信孝 (順天堂大学医学部 教授)

井村 裕夫 氏

井村 裕夫
(京都大学 名誉教授、元京都大学 総長、先端医療振興財団 名誉理事長)
「豊かな百寿社会のための新しい医療」

1954年京都大学医学部卒。内科学特に内分泌代謝学を専攻し、神戸大学教授、京都大学教授を経て、1989年京都大学医学部長、1991 ~ 7年京都大学総長を歴任。この間、日本内分泌学会会長、同理事長、国際内分泌学会プログラム委員長、組織委員長、会長、名誉会長などを歴任。1998 ~ 2004年総合科学技術会議議員として国の科学技術政策の策定に関わる。2004年以降、神戸市の先端医療振興財団理事長として神戸医療産業都市の建設にあたるとともに、科学技術振興機構研究開発戦略センターの首席フェローとし「先制医療」など、医学の新しい方向について提言をとりまとめた。現在、先端医療振興財団名誉理事長、稲盛財団会長、島津科学技術振興財団理事長、関西健康・医療創生会議議長などを務める。また日本学士院会員(同第二部長)、米国芸術科学アカデミー外国人名誉会員。
主な受賞は、1985年英国内分泌学会Dale Medal、1995年英国内分泌学会Asia and Oceania Medal、1997年北米内分泌学会Robert H. Williams Distinguished Leadership Award、2000年フランス国家功労賞、2005年瑞宝大受章、2006年名誉大英勲章CBEなど。

横倉 義武 氏

横倉 義武
(日本医師会 会長、世界医師会 会長)
「百寿社会の国民から見た医療制度と医師の在り方」

昭和44年4月 久留米大学医学部第2外科助手
昭和52年 8月 久留米大学 医学博士号取得
昭和52年10月 西ドイツ ミュンスター大学教育病院 デトモルト病院外科
昭和55年1月 久留米大学医学部講師
平成2年4月 医療法人弘恵会ヨコクラ病院院長
平成2年4月 福岡県医師会理事
平成18年5月 福岡県医師会会長
平成22年4月1日 日本医師会副会長
平成24年4月1日 日本医師会会長(至現在)
平成25年4月 久留米大学医学部 客員教授(至現在)
平成29年10月 世界医師会 会長(至現在)

大島 伸一 氏

大島 伸一
(国立長寿医療研究センター 名誉総長)
「日本人の寿命はどこまで健やかに伸びるのか ~天寿を全うできる社会とは~」

1970年名古屋大学医学部卒業、社会保険中京病院泌尿器科、副院長を経て、1997年名古屋大学医学部泌尿器科学講座教授、2002年名古屋大学医学部附属病院長、2004年国立長寿医療センター総長、2010年独立行政法人国立長寿医療研究センター理事長・総長、2014年より名誉総長。名古屋大学名誉教授。社会保障制度改革国民会議委員(2012-13年)、日本福祉大学常任理事、一般社団法人認定介護福祉士認証・認定機構理事長も務める。

14:30

セッション2  百寿者を支える社会の機構

座長:田中 純子
(広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授)

鈴木 康裕 氏

鈴木 康裕
(厚生労働省 医務技監)
「百寿社会の社会保障制度の未来」

昭和59年 慶応大学医学部卒。同年厚生省入省。
平成10年 世界保健機関派遣
平成17年 医政局研究開発振興課長
平成21年 厚生労働省新型インフルエンザ対策推進本部事務局次長
平成22年 保険局医療課長
平成24年 防衛省衛生監
平成26年 厚生労働省大臣官房技術総括審議官
平成27年 (併)グローバルヘルス戦略官
平成28年6月 厚生労働省保険局長
平成29年7月より現職

藻谷 浩介 氏

藻谷 浩介
(日本総合研究所調査部 主席研究員)
「共生体としての百寿社会の経済・エネルギーなどの課題」

現職
(株)日本総合研究所 主席研究員
(株)日本政策投資銀行 地域企画部 特任顧問 (非常勤)
特定非営利活動法人 ComPus地域経営支援ネットワーク 理事長 (無報酬)

学歴
1983年 山口県立徳山高校 理数科卒業、東京大学 文科(特)類入学 → 88年法学部私法コース卒業
1994年 米国NY市 コロンビア大学経営大学院(ビジネススクール)卒業(経営学修士=MBA)

~休憩(10分)~

15:40

セッション3  百寿者を支える技術と思想

座長:定藤 規弘
(自然科学研究機構生理学研究所 教授)

矢野 和男 氏

矢野 和男
(日立製作所 理事 研究開発グループ技師長)
「百寿社会でのAI浸透―そのメリットとデメリット」

山形県酒田市出身。1984年早稲田大学物理修士卒。日立製作所入社。
91年から92年まで、アリゾナ州立大にてナノデバイスに関する共同研究に従事。
1993年単一電子メモリの室温動作に世界で初めて成功し、ニューヨークタイムズなどに取り上げられ、ナノデバイスの室温動作に道を拓く。
さらに、2004年から先行してウエアラブル技術とビッグデータ収集・活用で世界を牽引。論文被引用件数は2500件、特許出願350件を超える。
「ハーバードビジネスレビュー」誌に、「Business Microscope(日本語名:ビジネス顕微鏡)」が「歴史に残るウエアラブルデバイス」として紹介されるなど、世界的注目を集める。のべ100万日を超えるデータを使った企業業績向上の研究と心理学や人工知能からナノテクまでの専門性の広さと深さで知られる。特に、ウエアラブルによるハピネスや充実感の定量化に関する研究で先導的な役割を果たす。
博士(工学)。IEEE Fellow。電子情報通信学会、応用物理学会、日本物理学会、人工知能学会会員。日立返仁会 監事。東京工業大学大学院情報理工学院特定教授。文科省情報科学技術委員。これまでにJST CREST 領域アドバイザー。
IEEE Spectrumアドバイザリ・ボードメンバーなどを歴任。
1994 IEEE Paul Rapparport Award、1996 IEEE Lewis Winner Award1998、IEEE Jack Raper Award、2007 Mind,Brain, and Education Erice Prizeを受賞。2012年Social Informatics国際学会最優秀論文など国際的な賞を多数受賞。
2014年7月に上梓した著書『データの見えざる手:ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会』がBook Vinegar社のビジネス書ベスト10に選ばれる。テレビ「夢の扉」や「クローズアップ現代」に出演。

村上 陽一郎 氏

村上 陽一郎
(東京大学 名誉教授、国際基督教大学 名誉教授)
「日本の百寿社会の在り方」

昭和11(1936)年東京に生まれる
東京大学教養学部、及び同大学院で科学史・科学哲学を学ぶ。
上智大学理工学部助手、助教授、東京大学教養学部助教授、教授、同学先端科学技術研究センター教授、センター長、ウィーン工科大学、北京人民大学客員教授、国際基督教大学教授、東京理科大学大学院教授、東洋英和女学院大学学長を歴任。東京大学・国際基督教大学名誉教授、広島市立大学名誉博士。専攻は上述のほか、科学・技術社会論(STS)。

16:40

パネルディスカッション

座長:勝木元也(日本学術振興会 相談役)・ 伊藤 裕 (慶應義塾大学医学部 教授)
パネリスト:井村 裕夫、大島 伸一、鈴木 康裕、藻谷 浩介、矢野 和男、村上 陽一郎

17:45

情報交換会

※プログラムは変更になる可能性がございます。予めご了承ください。

参加申込方法

ポスター

  • 参加費: 
    無料(※事前登録制)
  • 参加申込締切: 
    定員に達したため締切らせていただきます。
  • お申込方法:
    • オンライン登録のみの受付です。下記フォームより必要事項を入力してご登録ください。
    • 登録が完了次第、入力いただいたメールアドレス宛に受付メールが届きます。メールが届かない場合は運営事務局へお問合せください。
    • 参加チケットの事前送付はございません。3月上旬より順次参加登録確認メールをお送りいたしますので、出力の上受付へご提出ください。
  • 注意事項:
    • 応募者多数の場合は抽選となります。予めご了承ください。
    • キャンセルをご希望の方は、下記運営事務局までご連絡ください。
    • その他、ご不明な点がございましたら、下記運営事務局までお問い合わせください。