会頭挨拶

日本独自の“総合医学”の創出と発展
−第64回学術総会を引き受ける心意気―

第64回日本東洋医学会学術総会会頭
鹿児島大学大学院医歯学総合研究科システム血栓制御学
(メディポリス連携医学)講座
丸山征郎

◆ 和魂洋才という独自の環境のさらなる発展を、という心意気

第64回日本東洋医学会学術総会をお引き受けするには、相当の決意が必要でした。しかし私は決意してお引き受けいたしました。それは「保険診療と現代医学の土俵で、多くの漢方薬を自由に使える」という恵まれた環境にある我々は、医療者側にも医療を受ける側にもこれをさらに発展させるべき責務があると考えたからです。極端な話、PETで癌の確定診断が下された患者さんに分子標的療法をしながら漢方薬を使うこともできます。私の所属する「メディポリス指宿粒子線センター」では、なんと粒子線療法を受けている患者が漢方薬を服用しているのです。最先端の医学と3000年前の漢方が見事に融合しているのです。これは日本独自の一種の“和魂洋才”の類です。

◆ 老いつつある日本を迎え撃つ心意気

日本は世界に冠たる長寿国ですが、しかし「健康寿命」に関しては二流国で、最後の10年以上を「要介護」状態で過ごします。すなわち健やかな老後ではないのです。これは当人にとってはもちろん、家族や周囲、そして何よりもそれを支えなければならない次世代にとって不幸なことです。ただ漫然と “齢を重ねる”のではなく、積極的に健やかな老後を保障する社会を創って行かなければ、日本の近未来は絶望的ですらあります。それにはどのような処方箋があるのか? 私は日本の伝統に根ざした生活習慣(食生活や運動など)を取り入れるべきだと考えています。これを積極的にサポートするのが漢方薬であり、鍼灸であり、整体など“東洋の知とワザ”である、と私は考えます。それはこれらの方法や施術が人間の心身のあり様とともに進化してきた方法論であると考えるからです。

◆ 鹿児島で未来を切り拓くという心意気

幸い九州は日本における東洋文明の玄関であり、また鹿児島は明治維新という偉業を達成したところでもあります。九州では昔から漢方が盛んでした。そして九州で総会を開きたいという同僚がたくさんおりました。「よし、それならば日本の医療医学を東洋医学から再構築し、健やかな日本の復興(ルネサンス)という遠くの祭り太鼓の響きが次第に大きくなり、我々の心を震わすようなクレッシェンドの合唱になるよう、皆で歌おうではないか」と決心しました。これが根底を流れる私たちの心意気です。
皆様のご参加を九州の同学一同、そして桜島と一緒にお待ちしております!

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(メディポリス連携医学)講座
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